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2016年09月18日

獣害の歴史を語り継ぐ「万足平の猪垣」


岡崎市中金(なかがね)町に江戸後期に作物をイノシシ、シカ等の野生生物の
被害から守るため、農地の境に造られた「猪垣」(ししがき)が残されています。

歴史的な農民の知恵を感じさせられるこの猪垣は
「万足平(まんぞくだいら)の猪垣」と名付けられ、
愛知県指定文化財(有形民俗文化財)の指定を受けており、
地元で保存会が結成され、今も大切に保存されています。


※現地に設置されている案内看板の文章を以下に掲載します。

猪垣は、旧額田町南部地域を流域とする男川上流に、
今なお原形を保ちつつ保存されている。
なかでも、延長612mに及ぶ万足平の猪垣は壮観である。


山深く田畑の狭いこの地域に暮らす農民たちは、
幕府に納める上納米や飢饉ばかりでなく、貴重な作物を荒らす
動物たちにも悩まされていた。特に、猪による被害は甚大で
その対応に苦しんだ末に農民たちの手で生み出されたのがこの猪垣である。

万足平の猪垣は、江戸時代後期の文化2年(1805年)、
および天保3年(1832年)の二回にわたって作られた。

高さ2m、上面幅0.6m、底幅1mで、猪垣の山手側には
必ず幅1.2mの溝(石を運ぶための道)がつけられている。


石材は、硬く平に割れる性質の男川流域に多く産出している
黒雲母片麻岩が使われている。

旧額田町の男川流域に、この万足平の猪垣を含め、実に延べ60kmにわたり
構築された猪垣は、全国的にも類がなく貴重なものである。

(昭和56年2月23日指定 岡崎市教育委員会)


現地には写真のように「猪垣」と大きく掘られた石碑が建てられており、
獣害の歴史を決して風化させず、後世に語り継ぐ遺産として
いつでも見ることができます。




新東名が開通し、岡崎東インターチェンジを降りて「くらがり渓谷」方面に向かって
20分ほど走れば到着です。郷土料理「大松 滝山荘」を目印にお越しください。
お店のすぐ横に猪垣があります。(滝山荘/電話0564-83-2226)


岡崎市の山間部ではイノシシ・シカ・サルなどの野生生物による農作物被害が
後を絶ちません・・・。もちろん野生生物も生きることに必死ですが、農家の方が
丹精込めて作った農作物を収穫を目前に動物に食べられてしまったりすることは
忍ぶに堪えません。

先人が遺した知恵から学び、これからも自然との共生・共存を考えていきたいと思います。


※万足平の猪垣は「水とみどりの森の駅」事業の中で
『里のポッケ』としてご紹介しています。


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撮影日  平成28年9月16日(金)
撮影場所 万足平の猪垣(中金町)
投稿者  やまのうち


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Posted by 岡崎市環境部環境政策課 at 22:12里のポッケ