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2013年10月23日

ホタルの自由研究作品

ホタル学校では、夏休み期間中に開催したホタルの自由研究教室に参加された児童で、ホタルを題材に自由研究に取り組んでくれた子に作品を提出していただき、展示をしています。


特に、4月からの連続講座「ホタルマスターファミリー講座」に参加して、じっくりと時間をかけて研究に取り組んでくれた子も多く、どれも素晴らしい作品となりましたので、講師の講評を交えながら、ご紹介したいと思います。(講師:自然・環境学習実践隊の秋元氏)


[ゲンジボタルが好きな環境はこれだ] 美合小学校4年生 皆瀬(かいせ)勇治くん

[講師講評]
まず、「ゲンジボタルの好きな環境はこれだ」このタイトルがいいですね。研究して突き止めようとしたことをテーマとして、その結果を求めるために、これまでにゲンジボタルの生息を確認した6ヶ所の川を、様々な形で比較することで、ゲンジボタルの生息に適した環境を調べあげています。そして、調べた結果から、ゲンジボタルが棲める条件を3つ挙げ、それらに求められることまで示されており、内容の濃さにとても感心しました。

ゲンジボタルの生息条件が、この研究でよくわかるので、ぜひ、ホタル学校の事業や、地域のホタル保護活動に役立ててもらえたらと思います。


中央総合公園で開催された「第60回理科作品展」において、「未来の科学者賞」(市内の小中学生で10人)に選ばれた勇治くんとお母さん。

ホタル学校オープンの年に始まった「ホタルの里親」に参加され、ご家庭でのホタル・カワニナの飼育や、ホタルマスターファミリー講座にも熱心に参加されながら、素晴らしい成果を得られました。本当におめでとうございます☆


[増やせ!小呂川のゲンジボタル] 根石小学校5年生 三浦健太郎くん

[講師講評]
まず、「増やせ!小呂川のゲンジボタル」このタイトルがいいですね。健太郎君は自分がこうしたいと思っていることを研究のテーマとして、調べた結果から、小呂川のゲンジボタルを増やすためにはこうするとよい!という提案までまとめてあり、とてもすばらしい内容になっていると思います。(学校での「金賞」受賞おめでとうございます!)

川の断面図がしっかり書いてあり、図と説明文を見れば小呂川を知らない人でも、川の様子がよくわかりますね。調査の様子などが別にまとめられていることで、さらに内容の濃い研究になっていると思います。


添付資料として独自に作った研究ノート・資料集もあり、充実した研究過程が伺い知れます。


[伊賀川と鳥川のホタル] 梅園小学校3年生 荒木達亘(たつひろ)くん

[講師講評]
自分が住んでいる所に流れる伊賀川と鳥川を比べており、自由研究教室で習ったように、きっかけからまとめまできちんと書いてありますね。写真や絵も入れて、とても見やすくまとめられていると思います。

まとめで、「伊賀川の水をきれいにしてあげたい。そのために、ゴミを捨てたり、汚い水を出さないようにしていきたい」と書いてあります。伊賀川の堤防を散歩したらゴミがいっぱいあったり、色んなところから汚れた水が流れ込んでいたら、生き物にもよくないし、自分たちもそんな川は見たくないですね。ホタルのことを調べていったので、達亘君にはとてもやさしい気持ちが生まれたと思います。


[ホタルのすむ場所調べ] 細川小学校3年生 野村彩世(あやせ)さん

[講師講評]
きれいに丁寧にまとめられているので、とても見やすいですね。自由研究は、自分だけではなくて、色んな人にも見てもらうことになるので、見やすくまとめてあることは、とても大事なことです。自由研究教室で習った研究の手順どおりに、そしてホタルマスターファミリー活動で調べたこともちゃんといかして、自分なりにわかりやすくまとめているので、とてもよいものになっていると思います。

感想で、「ホタルが棲んでいる所の自然が壊されて、ホタルがいなくならないように、自然を守る取り組みがある時は、どんどん参加していきたい」と書いてあります。とてもすばらしいことですね!


[ホタルが育つ環境とは?] 男川小学校6年生 松下夏奈(かな)さん

[講師講評]
自由研究教室で習った研究の手順通りに、そしてこの教室での体験を通して調べたことをしっかり活かして、自分なりにわかりやすくまとめているので、とても良いものになっていると思います。

鳥川だけでなく、乙川の水質も調べていますが、水質だけでなく乙川には幼虫のエサとなるカワニナがいるのか、鳥川とどんなところが違うのかなど調べると、ゲンジボタルが棲むことができる環境が、より分かりやすく表現でき、さらに良い研究になると思います。これからも、自然や生き物に目を向け、自然を大切にするやさしい気持ちを持ち続けてくださいね。


添付資料として、オリジナル研究ノートもあり、熱心な取り組みが伺い知れます。


[ホタルのひみつを調べる] 男川小学校3年生 松下亜香利(あかり)さん

[講師講評]
写真や絵を入れたり、字の色を変えたりして、きれいに丁寧にまとめられているので、とても見やすいですね。自由研究は、自分だけではなくて色んな人にも見てもらうことになるので、見やすくまとめてあることはとても大事なことです。

感想で、「ホタルはきれいな川じゃないと生きられないということも分かったので、ゴミなどを捨てたりせず、いつまでもきれいな川であってほしいと思いました」と書いてありますが、鳥川に行って、ホタルのことを調べたから、このような気持ちが生まれたと思います。これからも、自然や生き物に興味を持って、色んなことに挑戦していってくださいね。


[ホタルの種類と発光の仕組み] 男川小学校6年生 鈴木澪杏(れいあ)さん

[講師講評]
文字だけでなく、写真を使ったり絵を描いたりして、きれいに丁寧にまとめられているので、とても見やすいですね。鳥川だけでなく、おかざき自然体験の森でも調査したので、生息する川の断面の比較や発生数、幼虫のエサとなるカワニナの数の違い、他の生き物の違いなどを比べるなどして、ホタルの生息にはどんなことが重要なのかというところまで突き詰めると、さらに素晴らしいものになったと思います。

「ホタルは環境が悪くなって数が減少しているので、少しでも良い環境を守るため、 川の清掃活動に積極的に参加したり、自然を大切にするよう周りの人に呼び掛けて、少しでもホタルのことを考えて、興味をもってくれる人が増えるといいと思う」とまとめられており、相手を思いやるやさしい心も育まれていると思います。中学生になると、勉強や部活などで忙しくなると思いますが、ホタルマスターファミリー講座などで出会った自然や生き物のことを忘れないでくださいね。


「3 調べたこと」「4 観察結果」を別紙にまとめ、表や写真、手書きのイラストなどもあって、とてもわかりやすく、見やすいものになっていますね。


以上、7名の子が一生懸命取り組んだ夏休みの自由研究作品でした。

どこの場所であっても、どの地域であっても『自然』の価値に変わりはなく、どれも貴重でかけがえのない存在です。その一つとして、ホタルをはじめ、ホタルを取り巻く自然を探求していくと、大切なものは何かに気付くことができると思います。これからも、身近な自然に意識を向け、起きている問題を自分のこととしてとらえ、解決していけるよう一歩ずつ取り組んでいってもらえたらうれしいです!


撮影日  平成25年10月22日(火)
撮影場所 ホタル学校(鳥川町)にて
投稿者  やまのうち


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Posted by 岡崎市環境部環境政策課 at 16:58鳥川ホタルの里(ホタル学校)