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2016年06月28日

ホタルに異変?ホタルサポーター活動開催レポート


平成28年6月19日(日)、この日はホタル飛翔シーズンということで
夜6時30分からホタルサポーター活動を行いました。

テーマは「ゲンジボタルの飛翔観察、産卵場所と産卵環境の調査」でしたが
雨風が強く、あいにくの天候で当初予定されていた野外調査は中止となり、
資料に基づく勉強会となりました。


冒頭、ホタル学校名誉校長の古田先生より近年の調査で
気づかれたことの発表がありました。


1)メスが産卵位置につく時間が遅くなっている。
2)集団産卵(西日本型の特徴)が見られない。
3)産卵位置(水面からの高さ)が一定でない。
4)メスの体型が小型化している。
5)産卵数がやや減少している。



地球温暖化や光害(過剰な照明により夜が明るくなっている)などが、
成虫のメスの大きな負担になっていないか心配である…とのことでした。

また、昭和41年からの産卵位置と降雨量の調査データによると
水面から50cm以上で産卵した年は、ほぼ100%大雨による河川の
増水が見られる
とのこと。賛否両論はあるものの、ホタルには予知能力が
あるのでしょうか?不思議な現象です。


ゲンジボタルのメスは夜10時ごろに産卵場所に飛んでいきます。
何度かに分けて500~1000個の卵を産むのですが、必ず同じ場所で
産みます。集団産卵している場合は、新入りは追い出されてしまいます・・・。
なかなか厳しいですね。

ホタルにしてみれば子孫を残すためにせっかく確保した産卵場所を
そう簡単に明け渡すわけにはいかないのでしょう。

産卵が終わると、メスは光りながら空高く舞い上がります。
「星」になるのでしょうか。古田先生も亡骸は一度も見たことがないそうです。
先生はそれを「昇天」と言われています。何度もその場面に遭遇されたそうです。
ロマンチックですね。


(白っぽい丸い粒がゲンジボタルの卵)

ホタル学校で調査・飼育をしているゲンジボタルは人工産卵床に
卵を産みました。(水ゴケの中)今後、一年かけて幼虫を育てていきます。


まだまだ謎の多い「ゲンジボタル」。
この小さくも神秘的な生き物を通して
身近な自然についてご一緒に考えていきましょう☆


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撮影日  平成28年6月19日(日)
撮影場所 ホタル学校(鳥川町)
投稿者  かみや


ふたば 自然との共生を「ホタル」を通して考えましょう! ふたば
HP:http://www.morinoeki.jp/hotaru_gakkou/index.html  


Posted by 岡崎市環境部環境政策課 at 12:14鳥川ホタルの里(ホタル学校)