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2016年10月28日

各地でホタル復活☆「ホタル保護活動見学バスツアー」を開催


平成28年10月23日(日)、ホタルサポーター活動の一環として「ホタル保護活動見学バスツアー」を開催しました。今回の目的地は奥三河の津具地区(設楽町)と稲武地区(豊田市稲武町)です。


新東名高速道路で新城まで行き、あとはひたすら山道を走り午前11時頃、津具総合支所に到着しました。防災時の拠点施設も兼ねているという庁舎はとても大きく、たいへきれいな施設です。


出迎えていただいた地元在住の村松豊太郎様に説明をいただき、さっそくホタル発生地の見学に向かいます。


支所前の水路はきれいに整備されており三面コンクリートですが、底には石が埋め込んであり、たまった土砂に草が生えて、さながら自然河川のようになっています。カワニナも確認できホタルも飛ぶようですが、近年、防犯灯が設置されたため、あまり見られなくなったようです。やはりホタルにとって光は大敵です。


次にホタルが多く発生する川へ案内していただきました。川幅も広く水深もある流れの緩やかな川です。鳥川とは異なる環境です。ホタル学校名誉校長の古田先生によると、水温が低く冬季には凍ることもある環境なので、幼虫が水深のある環境に適応しているのだそうです。


その次に、やはりホタルが多く発生する水路に案内していただきました。幅1メートル程の用水路で、いかにもホタルが出そうな環境です。ここ津具でも一時期、農薬の影響でホタルが激減したそうですが、2年ほどの保護活動で、あとは自然発生して増えるようになったそうです。もともと環境が良いところなのでしょう。羨ましい限りです。


津具総合支所に戻り昼食をとりながら古田先生の講義を聞きました。ゲンジホタルは卵、幼虫、さなぎ、成虫のすべての状態で光ります。幼虫や成虫はお尻の一部が光るのでさなぎも、そのように光ると思っていましたが実はさなぎは、全体が光るのだそうです。当初腹部の光が反射、透過して全体が光って見えると思っていたのですが、頭部と腹部を切り離して観察したところ(その個体には気の毒ですが)、両方とも光っていたそうです。不思議なことです。


その後、バスで移動し、稲武の大井平(おおいだいら)公園に行きました。稲武ホタル保存会の佐合(さごう)会長にご案内をいただきました。稲武地区では、東海豪雨以降ホタルが見られなくなり、復活をめざし平成16年から保護活動を始められたそうです。水路の管理、人工飼育、放流を繰り返し、今では稲武地区どこでも飛翔が見られるようになったそうです。


大井平公園は吊り橋がある立派な公園で、平成23年度からホタル祭りを開催されているそうです。(10月30日(日)~11月27日(日)までは「もみじまつり」が開催されます。)


かなりの急流なので、幼虫が育つのかな?と思いましたが、河原にこのような水たまりが有り、そこで発生するとのことです。(常にきれいな水が流れ込んでいます。)


水中を覗いてみると、魚がいっぱいいます。やはり、豊かな自然環境・水環境なのでしょう。ホタルの保護活動を始めてから短期間で復活し地区全体に広がっているのも納得です。すばらしい自然環境を目の当たりにして、羨ましい気持ちもありますが、岡崎地区も自然環境保全に、今まで以上に努力していこうと思いました。


今回おじゃました奥三河は実は古田先生の故郷でもあります。豊かな自然が、ホタル飼育研究の第一人者を育てたといっても過言ではないでしょう。これから、紅葉のシーズンを迎えます。皆さん、ぜひ一度遊びに行かれると良いと思います。わたしも来年のホタルシーズンにもう一度行きたいと思います。


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撮影日  平成28年10月23日(日)
撮影場所 設楽町(旧津具村)、豊田市稲武町(旧稲武町)
投稿者  かみや


ふたば 自然との共生を「ホタル」を通して考えましょう! ふたば
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Posted by 岡崎市環境部環境政策課 at 09:07鳥川ホタルの里(ホタル学校)