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2013年06月02日

ホタル学校「ホタルの文化財展覧会」始まる!


平成25年6月1日(土)から、岡崎市ホタル学校(鳥川ホタルの里)において、「ホタルの文化財展覧会」が始まりました。


展示品はすべて、名古屋大学大学院生命農学研究科の大場裕一先生が所蔵しておられるもので、今回、特別にお貸しいただきました。(11点)

大場先生は、ホタルなどの発光生物の研究をしておられ、昨年6月にはホタル学校で「ホタルはなぜ光る?」と題したご講演をいただき、ホタルの不思議な生態をたいへんわかりやすく解き明かしてくださいました。

※大場先生のホームページ→http://obayuichi.web.fc2.com/
※昨年の講演会の様子→http://sizentaikennomori.boo-log.com/e221253.html


今回、ホタルが描かれた浮世絵(100~200年前)や陶磁器(100~300年前)などの歴史的資料を展示しており、展示期間は6月1日(土)から6月30日(日)までの一ヶ月です。

大場先生のお話では、浮世絵と呼ばれるものはたくさんあるけれども、ホタルが描かれた作品は数が非常に少ないとのこと。当時の日本人のホタルに対する感性やホタルの文化をうかがい知る貴重な資料となっており、「これほどホタルに親しむ民族は日本人のほかにはいない!」とのことです。

※確かに「桜」、「ホタル」、「花火」など、独特の「儚さ」に思いをはせる民族だと思います。


天然のゲンジボタルが舞い始めた「鳥川ホタルの里」にお越しの際は、ぜひ一度、ホタル学校にお寄りいただき、時を越えて受け継がれたホタルの文化に触れていただきたいと思います。


※以下は、展示作品の一部のご紹介です。画像は大場先生のHPに掲載されているものを使用させていただきました。(解説:大場裕一氏)


作者:揚州 周延(ようしゅう ちかのぶ) 1838~1912年
画題:別荘の蛍(木版画) 3枚続
出版:1891年

解説:明治の美人画では一番人気だったといわれる周延の作品。この頃、身分の高い人たちの別荘が盛んに造られたそうです。男の子はともかく、この絵のように着飾った女性や女の子までがホタルを追いかける風俗というのは、日本独特のものといえます。

この時期になると、浮世絵にアニリン(赤)やローダミン(桃色)などの人工染料が多用されはじめ、画面が一気に鮮やかになります。当時は新時代のカラーだったのでしょうが、私にはちょっと落ち着きのない色使いに感じます。


作者:昇齋 一景(しょうさい いっけい) 生没年不詳
画題:東京名所三十六戯撰 根岸の里(木版画)
出版:1872年

解説:大店(おおだな)のおかみさんでしょうか。子供たちに「ホタルをとってくれろ」とせがまれて、奉公人たちを使っての大ホタル狩りを指揮しているようです。ところが、手前の男が川で滑ったものだから、さあたいへん。せっかく集めたホタルも、宙に舞った籠からぜんぶ逃げてしまったようすです。両端にいる2人の子供が「あれ~」という顔をしています。

根岸(現在の東京都台東区根岸)は、昔からホタルで有名な場所でした。ここに病臥していた正岡子規の明治28年の句に「豆腐屋の門に夜飛ぶ螢かな」というのがあります。この老舗豆腐屋「笹乃雪」は今も残っていますが、ホタルはいなくなりました。


作品:古伊万里染付猪口(高さ6.2cm)
時代:元禄期(約300年前)

解説:伊万里絵には、ホタルらしきものが描かれたものがいくつかありますが、図案が簡略化されていてホタルかどうか判断できないものが殆どです。そのなかで、これは確かにホタルが描かれているとわかる珍しいものです。なぜならば、反対面には和漢朗詠集に出てくる許渾(きょこん/晩唐の詩人・政治家)の詩「一声山鳥曙雲外 萬點水螢秋草中」が書かれているからです。ちなみに、山鳥とはホトトギスのことで、夏の季語です。もちろん、螢は夏、秋草は秋の季語です。ホタルの種類は、中国で春から秋まで見られる水生ボタルLuciola substriataかもしれません。


★この他にも、「勝川 春扇(かつかわ しゅんせん)」、「歌川 廣景(うたがわ ひろかげ)」、「香蝶楼 国貞(こうちょうろう くにさだ)」、「月岡 芳年(つきおか よしとし)」など、色彩鮮やかな浮世絵を展示しています。写真と実物とではまったく印象が違い、作品の深みや色合い、時間の経過など、ぜひ実物を見ていただきたいと思います。



撮影日  平成25年5月31日(金)
撮影場所 ホタル学校(鳥川町)にて
投稿者  やまのうち


ふたば 自然との共生を「ホタル」を通して考えましょう! ふたば



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Posted by 岡崎市環境部環境政策課 at 00:45 │鳥川ホタルの里(ホタル学校)