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2013年12月01日

「とっかわ文化財巡りバスツアー」を開催しました!(その1)

平成25年11月30日(土)、秋晴れの下で「とっかわ文化財巡りバスツアー」を開催しました。昨年度、初回は雨で中止、二度目は開催直後から雨…。三度目の正直とでも言いましょうか、今回はようやく快晴の中でツアーが開催できました。(ホッと一安心!)

「とっかわ文化財巡りバスツアー」を開催しました!(その1)
岡崎市役所に集合してツアー専用のバスに乗車、一路「ホタル学校」に向かいます。行きのバスの中では、旧鳥川小学校の歴史や、過去に起きた二度の火事、校長室の古時計にまつわるミステリアスなお話を聞きながら、徐々に気分が高まっていきます。

※ミステリアスと言えば、確かに鳥川はホタルの生息数は他と比べて桁違い!世界でたった一本しかない野生梨の一種「トヨトミ梨」や、現存で120体を超える石仏の数など、ミステリーはたくさんあります。そんな歴史と不思議に満ちた鳥川の地を一つずつ巡りながら散策していきます。

「とっかわ文化財巡りバスツアー」を開催しました!(その1)
車内を盛り上げながら、このツアーのガイドをしてくださるのは、豊富(とよとみ)小学校に在職の竹内謙作先生です。竹内先生は、旧鳥川(とっかわ)小学校が閉校するまでの6年間在職され、その間に山歩きコースや鳥川町の文化財などの情報をとりまとめ、ホームページを作られ、鳥川にたいへん精通しておられます。

★鳥川ホタル保存会ホームページはこちら↓
http://www.oklab.ed.jp/tokkawa/

「とっかわ文化財巡りバスツアー」を開催しました!(その1)
最初に向かったのは「延命水」
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平成の名水百選「鳥川ホタルの里湧水群」の一つです。豊川や豊橋方面など、ずいぶん遠くからこの清水を求めてやってくる方が後を絶ちません。その名前の通り、飲めばみごと寿命が延びることまちがいなし!? 皆さん、ペットボトルに水を汲んで自然の味を確かめていました。

※水質が保証されているわけではありませんので、飲用は各自自己責任でお願いします。

「とっかわ文化財巡りバスツアー」を開催しました!(その1)
「山口家の「荒神木(こうじんぎ)」
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荒神はかまどの神様であり、かつてどの家もかまどの近くで内荒神をまつっていました。一方、屋敷神である外荒神は、御神体がヒノキ、タブノキなどの木であることが多く、家の近くで大木となって残っています。山口家の荒神木は、5軒の山口家が共同でまつっている木であり、ヒノキの大木です。今でも根元に古い雛人形などを納める風習がわずかに残っています。

「とっかわ文化財巡りバスツアー」を開催しました!(その1)
「加茂式黒炭窯(かもしきくろずみがま)」
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平成13年(2001年)に鳥川の地で約40年ぶりに復活させた炭焼き窯です。「加茂式」の名前は、昭和20年代に東加茂郡の大山庄一さんが完成させた方式を取り入れたことに由来しています。部材を出し入れする口と、木を燃やす焚口が別々になっていることが特徴です。そのルーツは福井県にあると言われています。今でも毎年冬になると、地元の有志が黒炭を焼いています。

「とっかわ文化財巡りバスツアー」を開催しました!(その1)
「瀬長の猪垣(せながのししがき)」
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江戸時代、猪や鹿の被害を防ぐために田んぼや畑を取り囲むように作られた石垣です。この地域独特の領家片麻岩(りょうけへんまがん)という固くて平らに割れやすい岩を積み重ねています。鳥川町内に20ヶ所ほど現存していますが、この瀬長の猪垣は、外側に向かってみごとな反りがあり、特にきれいな状態で残っています。町内には猪穴(落とし穴)も2ヵ所残っています。

「とっかわ文化財巡りバスツアー」を開催しました!(その1)
「ふないどの水」
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ここも平成の名水百選「鳥川ホタルの里湧水群」の一つで、この付近の通称の地名から「ふないどの水」と名づけられました。すぐ脇の石碑には旧鳥川小学校の鷹見元校長の「岩しぼる 水のうまさや 鳥川路」という句が刻まれています。夏冬問わず、良好な清水が湧き出ています。

「とっかわ文化財巡りバスツアー」を開催しました!(その1)
「役行者(えんのぎょうじゃ)」
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7世紀後半の山岳修行者で、本名は役小角(えんのおづぬ)といいます。日本の山岳宗教である修験道(しゅげんどう)の開祖として崇拝されていて、世界遺産に登録されている熊野古道の一つ、大峯奥駈道(おおみねおくがけみち)を拓いたと言われています。修験道の祖がなぜ鳥川の地で祀られているのかについては、まったくもって不明です。(これもまたミステリー)

「とっかわ文化財巡りバスツアー」を開催しました!(その1)
同じ場所にあるのが「中村の庚申(こうしん)様」
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鳥川町内に現存する5基の庚申塔の一つで、唯一の文字で彫られた庚申塔です。延宝8年(1680年)江戸時代初期に建てられました。庚申信仰は、2ヶ月に一度巡ってくる庚申の日の夜、人が寝ている間に体の中の三尸(さんし)の虫が天の神様に罪を告げに行くのを徹夜して防ぐ信仰です。かつては当番の家に集まり、皆で会食をして夜が明けるのを待ちました。現在は、年に一度、庚申軸を掛け、その前に竹の棚を作り、「南無青面金剛童子」を33回唱え、終った後は会食をする程度です。

「とっかわ文化財巡りバスツアー」を開催しました!(その1)
「トヨトミ梨」
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岡崎市指定の天然記念物で、野生梨の一種で全くの固有種です。よって野生のトヨトミ梨は世界でたった1本しかありません。かつて樹齢300年超の大木でしたが、昭和34年の伊勢湾台風で枯死してしまいました。しかし、根元から枝が伸び、現在のトヨトミ梨となりました。ただ、この木も平成21年の台風18号で根元から倒れ、枯死寸前でしたが奇跡的に復活しました。秋に小さな実をつけますが、渋くてとても食べられないので「石梨」とも言われています。

「とっかわ文化財巡りバスツアー」を開催しました!(その1)
木の根元にたくさんの実が落ちていましたので、皮をむいて恐る恐る食べてみましたが、やっぱり渋くて食べるには不向きです。でもゴルフボールほどの大きさで、見た目はとってもかわいいです!


※それぞれの見どころ説明は、竹内先生が作られたガイド資料から抜粋しています。

※鳥川ホタル保存会ホームページでも詳しく紹介されています。ぜひご覧ください!
http://www.oklab.ed.jp/tokkawa/


★続きは「その2」へ ↓
http://sizentaikennomori.boo-log.com/e252100.html



撮影日  平成25年11月30日(土)
撮影場所 ホタル学校(鳥川町)にて
投稿者  やまのうち


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Posted by 岡崎市環境部環境政策課 at 17:35 │鳥川ホタルの里(ホタル学校)

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