2015年11月30日
秋雨に煙る「紅葉を楽しむ」森の自然観察会開催レポート!
平成27年11月26日(木)、おかざき自然体験の森で冷たい雨の降る中、
熱心な参加者の皆さんが、雨に洗われて鮮やかさを増した紅葉の森を愛でて歩く
「森の自然観察会」を開催しました。
☆講師は「西三河自然観察会」の皆さん
午前9時頃、雨脚が強くなり中止も覚悟しかけたところ、西の空が
うっすらと明るさを見せ、何とか観察会を開始することができました!
☆この日のテーマは「紅葉を楽しむ!」です。
まず、管理棟南の「ムラサキシキブ」が雨に洗われて、美しさを増した実を観察しました。
異例の暖かさ続いていたため紅葉の進みが遅れた紅葉園も
ようやく赤みを醸し出してきました。
講師の奥居先生が「アカメガシワ」の落ちていた実を見せてくださいました。
奥居先生の奥の木が黄色く色づいた「アカメガシワ」です。
ビオトープに向けて管理道路を下ります。「アオハダ」の黄色の葉っぱを
岩月先生が見せてくださいました。少し下ると「クヌギ」と「アベマキ」の
茶色く色づいた葉っぱを観察させてくださいました。
「クヌギ」と「アベマキ」の葉っぱの区別は、とても微妙な違いです。
見分ける特徴を詳しく教えてもらいました。
ビオトープでは「ハンノキ」を観察しました。(写真左の木)「ハンノキ」は
ほとんど紅葉せず、緑の葉っぱのまま落葉する特徴がありますと教えてもらいました。
ビオトープを出て食草園の前の「クリ」の葉っぱを観察します。クリの葉っぱも「クヌギ」や
「アベマキ」の葉っぱととても似ています。その区別の仕方も教えてもらいました。
ちなみに「ヤマグリ」と栽培している「クリ」の違いをお聞きすると
「実の大きさです。」と教えてもらいました。
雨も上がって、薄日が差してきました。権現池の畔に来ると「ジョウビタキ」の
鳴き声がしました。さっそく双眼鏡や望遠レンズで鳥の姿を探します。
いました!「ジョウビタキ」のオスです。
炭焼き小屋の前に来ました。
写真奥の黄色や茶色に色づいている樹木は「アベマキ」です。
Dコースを登って行くとスギとヒノキの人工林があります。
スギの実とヒノキの実の区別を教えてもらいました。
少し登って行くと、赤く小さな実を見つけました。「ソヨゴ」の実です。
小鳥たちの大好物の実です。おかざき自然体験の森にたくさんの野鳥が生息しているのは、
「ソヨゴ」のような木の実が豊富にあるからですね。
DコースからCコースに移ります。美しく黄色に色づいた「タカノツメ」が、いたるところに
生えています。おかざき自然体験の森を黄色く染める主人公は、この「タカノツメ」です。
これは、「タカノツメ」の落ち葉です。講師さんから「匂いを嗅いでごらん。」と言われ
葉っぱに鼻を近づけてみます。ほんのり甘い香りがしました。
講師さん曰く「昔の子どもたちは、この木を「焼き芋の木」と言っていたんですよ。」
そう言われれば、焼き芋のような匂いに近いような気がしてきました。
(左)路肩の岩に「ツルアリドウシ」の赤い実を見つけました。参加者の方から
このツルに棘があって、その棘は、蟻を突き通す鋭いから「ツルアリドウシ」と言うんだと
教えてもらいました。誰が名づけたのか、生物の名前の付け方に感心する次第!
(右)ほんの少し歩くと今度は「クチベニタケ」を発見!
夜来の雨で、カサの上部が裂けて、赤い胞子を噴き出していました。
まさに「口紅」のようなきのこですね。
Cコースから管理道路に出ました。Aコースとの分岐点に「ゴンズイ」の
赤い実が熟して濃赤色に色づいていました。
岩月先生が「ヤシャブシ」の葉っぱを見せてくださいました。
写真中央の赤く紅葉した「イロハカエデ」も愛でました。
「イロハカエデ」と言う名前は、「イ、ロ、ハ、ニ、ホ、ヘ、ト」と数えると7ですね。
「イロハカエデ」の葉っぱは、7つに分かれているので、この名前がつきました。
ちなみに「カエデ」と言うのは、「カエルの手」からきています。
(左)「コブシ」の冬芽を観察しました。かなりたくさんの冬芽がついています。
来春、美しい「コブシ」の花がたくさん咲くことが期待できます!
(右)「ヒノキ」の幹の中ほどに「ツタ」が、真っ赤に色づいていました。
「真っ赤だな♪真っ赤だな♪ツタ~の葉っぱも真っ赤だな♪・・・」
と童謡を口ずさんでしまいます。
「マルバグミ」の木を見つけました。グミの実は全くありません。
サルが食べてしまったものと推察します。
「ヤマハンノキ」の実を見つけました。「ハンノキ」も「ヤマハンノキ」も
その実は森の工作材料にうってつけです。
さて、写真に傘をさしている方がいます。雨ではなく陽が照ってきたので、
傘を乾かすのと日傘の意味もあるんです。
(左)紅葉を楽しむ会も終盤。B1コースを管理棟に向けて下ります。
路肩につやつやした緑のフキのような植物を見つけました。「ツワブキ」です。
(右)紅葉にも引けを取らない鮮やかなオレンジ色のきのこを見つけました!
その緋色が鮮やかな「ヒイロタケ」です。
B1コースの急な階段を滑れないよう気を付けて下っていくと真っ赤に色づいた
「ドウダンツツジ」や、つつましく咲く「ヤブツバキ」を愛でながら、
ゴールの管理棟に到着しました。
あいにくの雨で、参加者はいつもの半分ほどでしたが、小雨に煙る森の紅葉を
満喫した半日でした!岩月先生、奥居先生、紅葉をさらに美しく感じさせるお話、
本当にありがとうございました!
雨をも厭わない熱心な参加者の皆さん、本当にお疲れ様でした!
西三河自然観察会が主催する「森の自然観察会」は毎月第4木曜日
午前9時30分管理棟に集合です。(雨天の場合は中止)
たくさんの方のご参加をお待ちしています!
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撮影日 平成27年11月26日(木)
撮影場所 おかざき自然体験の森(八ツ木町)
投稿者 あだち
この森まるごと自然体験フィールド
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HP:http://www.sizentaiken.jp/
Posted by 岡崎市環境部環境政策課 at 08:55
│おかざき自然体験の森