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2016年03月31日

「山綱川」の環境を探れ!美合小学校ホタル飼育部

「山綱川」の環境を探れ!美合小学校ホタル飼育部
「岡崎ゲンジボタル発生地」として国の天然記念物に指定されている美合(みあい)学区。

地元の「美合小学校」では、古くからゲンジボタルの保護活動が盛んで、児童による幼虫の
飼育や近くの「山綱川」への放流、また、河川の美化活動などが続けられています。

その活動の核となるのが美合小学校の『ホタル飼育部』
この日は山綱川の環境調査を行い、幼虫の放流に適した場所の検討や
成虫の発生予想を行いました。

「山綱川」の環境を探れ!美合小学校ホタル飼育部
河川調査の前に少しウォーミングアップとして、環境教育プログラムの
ネイチャーゲームアクティビティの一つ「食物連鎖」を体験し、
生き物の『食う・食われる』について考えました。

食う・食われるの関係について紐を使って現し、生き物のつながりを体験します。
次に、山火事や農薬散布、土地の開発などで影響を受けると思う生き物は
紐を引っ張って、それらの影響が自然界全体に及ぼすことについても体験しました。

このように“ホタル”を取り巻く環境がどのように変化し、どんな影響を受けてきたのか
などを考えることがホタル保護活動における大切なポイントであることを伝えました。

「山綱川」の環境を探れ!美合小学校ホタル飼育部
ここからは「山綱川の環境調査シート」を持って川沿いを歩きながら
調査をします。この日は天気は良かったのですが風が冷たくてちょっと大変でした!

「山綱川」の環境を探れ!美合小学校ホタル飼育部
3つのグループに分かれて5つに区分けした範囲の川の状態を色んな観点で
記録していきます。川幅、流れ方、川底の様子、川沿いの樹木の様子、
住宅街?もしくは田んぼ?などなど、気付いたことをどんどんシートに記録し、
ホタルの生息に適した環境かどうかを判断する材料を集めます。

「山綱川」の環境を探れ!美合小学校ホタル飼育部
小学校の近くはまだ川幅が広く深さもありますが、上流に向かって歩いて行くと
その様子は刻々と変わっていくのに気が付きました。いつも見ている川なのに
ちょっと視点を変えてみると色んな変化がわかってきます。

「山綱川」の環境を探れ!美合小学校ホタル飼育部
毎年、ゲンジボタルの幼虫を放流しているポイントに到着しました。
この場所は本当に幼虫を放流するのに適しているのかどうか?
色んなことを考えながら改めて調査してみました。

「山綱川」の環境を探れ!美合小学校ホタル飼育部
「流れはゆっくりで川底にも幼虫が身を隠すのに適した石がけっこうたくさんある。
でもカワニナはちょっと少ないかなぁ。周りには大きな木がないから日陰にはならない。
成虫のメスが卵を産み付けるのに良いコケはまぁまぁあるかな。」


グループ内で相談しながらしっかり記録していきます。

「山綱川」の環境を探れ!美合小学校ホタル飼育部
小学校を出て500メートルぐらい来ると、もう川幅は全体の3分の1ほどで
かなり土砂が堆積し、自然の川のようになっていました。また、中洲には草や
背の高い植物なども多くあり、川底の石の大きさも下流とは違っています。

「放流するならこの辺りの方がいいのかもしれない。」

部員の川を見る目が少しずつ変わってきました。

「山綱川」の環境を探れ!美合小学校ホタル飼育部
調査シートにはたくさんのメモ書きがあり、また、川の断面図にもそのポイントの
様子がわかる図がしっかり書かれていて、みんな真剣に取り組んでいて感心しました。

「山綱川」の環境を探れ!美合小学校ホタル飼育部
教室に戻ってグループワークの再開です。今日調査した5つのポイントの中で
どの場所が幼虫の放流(生息)に適しているか、また、成虫の飛翔に適しているかなど
話し合いをしてもらいました。どのグループも活発に意見が飛び交っています。

「山綱川」の環境を探れ!美合小学校ホタル飼育部「山綱川」の環境を探れ!美合小学校ホタル飼育部
グループごとにホタルの生息に一番適していると思われるポイントについて
理由を交えて発表してもらいました。一番だと思うポイントは「C-D」区間で
全グループとも同じでした。この場所は以前から幼虫の放流をしている場所で
やはり改めて調査してもその場所が一番良いのではないか!とのことでした。

その他のポイントについてもそれぞれ理由を考えながらみんなで検討しました。
6月になったらまたホタルの飛翔調査を実施して、予想が当たっているかどうか、
もし外れたらその原因は何であるか?などを話し合ってもらいたいと思います。

「山綱川」の環境を探れ!美合小学校ホタル飼育部
(美合小学校近くの山綱川沿いに立てられているホタル保護看板)

ホタルを守ることは私たち人間の生活環境を守ることにもつながります。
人間の社会活動がホタルや周辺の自然に及ぼす影響などを考えながら
地域の宝である「ホタル」を守っていきたいですね!


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撮影日  平成28年3月25日(金)
撮影場所 美合小学校、山綱川(岡町)
投稿者  やまのうち


ふたば 自然との共生を「ホタル」を通して考えましょう! ふたば
HP:http://www.morinoeki.jp/hotaru_gakkou/index.html



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Posted by 岡崎市環境部環境政策課 at 15:00 │鳥川ホタルの里(ホタル学校)

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