「森の自然観察会」を開催しました!

岡崎市環境部環境政策課

2013年09月28日 00:05


平成25年9月26日(木)、おかざき自然体験の森で「西三河自然観察会」(市民活動団体)主催による「森の自然観察会 ~秋の生き物~」を開催しました。管理棟前の「自然観察会」の旗を目印に参加者が集合します。昆虫・植物などに詳しい3名の講師の方に、秋に見られる生き物について散策しながら解説していただきます。とても楽しみです。


自然観察会が始まるのを待っている間に、参加者のお一人が、管理棟前の水鉢の上を「ジャコウアゲハ」の終齢(5齢)幼虫がはっているのを見つけました。講師から「食草のウマノスズクサから離れてきたので、蛹(さなぎ)になる場所を探しているんですね」と教えていただきました。


周りを探していると、もう一匹幼虫を見つけました。しかし、「ジャコウアゲハ」の蛹はみつかりませんでした。この時期、もう「ジャコウアゲハ」の成虫はいません。講師が図鑑を使って「ジャコウアゲハ」の雌雄の見分け方など説明してくださいました。

さぁ、時間になりました。いよいよ自然観察会の始まりです。


体験の森の入口あたりの西斜面から「リー、リ、リ、リ。リー、リ、リ、リ。」と虫の鳴き声がします。「モリオカメコオロギ」の鳴き声です。虫の声を聞くと、着実に『秋』が訪れているなぁと感じる瞬間です。


虫取り網で「アカトンボ」を捕まえました。講師に何という名のアカトンボか尋ねます。


講師は、図鑑を広げて「アカトンボ」の名前を探しました。このトンボは「アカトンボ」の仲間ではありますが、正式な名前まで特定はできませんでした。トンボは種類がとても多く、名前を特定するのが難しいことを知り、昆虫の世界の奥深さを垣間見ました。

観察したら「アカトンボ」は逃がします。「持ち込まない・持ち出さない」が、体験の森のルールです。

そして、ビオトープでは、「キチョウ」と「キチョウ」の食草の「クサネム」を観察したり、「アミガサハゴロモ」を観察したりしました。


食草園では、ウマノスズクサのアーチの竹に10個近い「ジャコウアゲハ」の蛹を見つけました。いくつかの蛹は、他の生き物に食べられていて、生き残りの厳しさ感じました。残った蛹が無事に春を迎え、「ジャコウアゲハ」の成虫が優雅に空を舞う姿が見られることを願います!


調整池の法面には「ヒガンバナ」が満開で、秋の訪れを教えてくれます。「ヒガンバナ」は、種子では増えません。人間の手によって球根を植えることで増えます。「ヒガンバナ」の咲く体験の森は、人の手の入った里山であった証拠です。(ヒガンバナは有毒植物で、特に球根は、毒が強いので食べてはいけません。)


炭焼小屋に向かう途中の山の斜面で「トックリバチ」の巣を見つけたり、Cコースに入ると「クサヒバリ」(コオロギの仲間)の「フィリリリリ・・・」と鳴く声を聞くことができたりしました。また、「センチコガネ」という、なかなかめずらしいコガネムシの仲間を見つけました。この「センチ」とは、「雪隠(せっちん)」(トイレのこと)からきた言葉で、「センチコガネ」が糞を食べるからこの名がついたようです。

写真は、Cコースで「ホタルガ」という蛾をルーペ(虫めがね)で観察する様子です。


Cコースを途中で降りて、管理道を下っていくと赤い実をつけた「コバノガマズミ」を所々で見かけます。春には白い小さな花が房状に集まって人の目を楽しませてくれます。そして、秋には、この赤い実をついばみに小鳥たちがやってきます。


管理道を下りて、Eコースの入り口前で解散の挨拶をしました。ブログでは全て紹介しきれませんが、沢山の生き物について知識と理解を深めることができたひとときです。秋風の爽やかな中、2時半の有意義な「森の自然観察会」でした。

「森の自然観察会」は、毎月第4木曜日の9時30分~12時に行っております。
ぜひ「おかざき自然体験の森」で、様々な生命が輝く里山の自然と触れ合ってみてください。



撮影日  平成25年9月26日(木)
撮影場所 おかざき自然体験の森(八ツ木町)にて
投稿者  あだち


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