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2014年04月21日

鳥川のゲンジボタルの幼虫が上陸を始めました!

平成26年4月18日(金)の夜、
鳥川ホタルの里のゲンジボタルの幼虫たちが
一斉に上陸を始めました!

桜が散り、4月半ばの雨が降る夜に、
誰に教えられるでもなく、幼虫は土手の土の中で
サナギになるために水中から出て上陸をします。


(護岸を登ってくる幼虫)

私は4月20日(日)の夜、ホタル学校の職員であり
鳥川町在住の松下さんから「幼虫上陸」の一報をいただき、
急いで鳥川へ向かいました。

真っ暗な中、川の土手に目をやると…いました!
ゲンジボタルの幼虫が淡い光を放ちながら上陸しています。


うわさには聞いていた発光しながらの上陸!
やはり自分の目で見ると感動ものです。

成虫の姿からはちょっと想像しがたい姿の幼虫ですが、
護岸ブロックをゆっくり登り、数秒間発光してはまたしばらくは光が消え、
忘れたころにまた光り始める幼虫。


高性能なカメラを持っていない私は、何とか手持ちのデジカメで
幼虫の小さな光を写そうと必死でしたが、やっと撮影できたのがこれ ↑

お尻の方の一節の上部左右が光り、
成虫との光り方・光る部分の違いに驚きました。

※ゲンジボタルは、卵・幼虫・サナギ・成虫の全過程で発光します。


高い護岸を登りきった幼虫は、サナギになるのに適当な
土手を探している様子で、ゆっくりではありますが
とにかく上に上に突き進む勢いです。


約9か月もの間、川の中で過ごし、カワニナをたくさん食べ、
台風などの激しい増水にも耐え、間もなく成虫になろうとするゲンジボタル。


私たち人間の知られざる自然の中で、懸命に生き、
命をつなごうとしているホタルの姿に胸を打たれます。

9月の台風の豪雨で鳥川は一部氾濫し、ホタルの生存が危ぶまれましたが、
そんなとてつもない危険を回避し、ここまで成長した幼虫たちの生態は
まだまだ謎に包まれていますが、ホタルをはじめ野生の生き物が
自然界を生き抜くための厳しさを感じました。

上陸する時期には個体差がありますが、
ここから4~50日すると成虫になり、乱舞する姿を楽しむことができます。

明日4月21日(月)も一日「雨」の予報です。
もし興味が沸いた方は、夜、ぜひ幼虫の上陸の様子を見に来てください!

でも、くれぐれも川に落ちないように十分注意してくださいね。



撮影日  平成26年4月20日(日)
撮影場所 ホタル学校(鳥川町)にて
投稿者  やまのうち


ふたば 自然との共生を「ホタル」を通して考えましょう! ふたば
HP:http://www.morinoeki.jp/hotaru_gakkou/index.html


◆昨年の台風18号の増水で生存が危惧されていたホタルですが、
長年、鳥川のホタルの上陸を見続けてきた地元の方は
「4月18日(金)の夜は、過去に見たことがないほどの数の
上陸で驚いた!」と話してくれました。6月が楽しみですね!  


Posted by 岡崎市環境部環境政策課 at 08:23鳥川ホタルの里(ホタル学校)