› 水とみどりの森の駅ブログ › 2015年12月

2015年12月30日

これで新年を迎える準備は万端☆「ミニ門松作り」


平成27年12月20日(日)、樫山町にある森の総合駅で
毎年恒例の「ミニ門松づくり」イベントを開催しました!


講師は、額田地域で里山や竹林の整備をしながら
そこで出た材を使って「炭焼き」活動を続けておられる
「額田炭焼の会」の皆さんです。
玄関先などにちょっとお正月の装いを!
という方に大人気のイベントで、今回も満員御礼です。


まずは土台用に太い「竹」を切っていきます。
竹は切りやすく、女性の方や子どもでも
それほど力を加えなくても切ることができます。


小学生の女の子も竹切りにチャレンジです!がんばって☆


太い竹の台に入れる細い竹(三本)を切ります。
意外に竹を“斜め”に切っていくのが難しく、
皆さんけっこう苦戦していました。


三本の竹を黒紐でしっかりと固定します。


皆さんの表情は真剣そのもの!
家族や夫婦で協力してミニ門松を作っていきます。


竹の周りを笹や松の葉、南天や千両などで飾り付けしていきます。
適当にやっては見栄えはよくないので、全体のバランスを考えながら
一つずつ飾り付けをしていきます。

には「節」があり、まっすぐに伸びることから、まっすぐに幸せな
人生の節目を迎えることができるようにという願いが込められています。
は生命力が強く、常緑の葉が長寿や健康を象徴する
代表的な縁起の良い植物です。

千両は、赤い実をたくさん付けることから「子孫繁栄」の象徴として、
また、南天は「難を転じる」、成天(なるてん)の意味になぞらえる
縁起の良い植物です。

ミニ門松にはありませんが、大きな門松には葉牡丹を飾ったりします。
葉牡丹は、幾重にも重なる葉が「吉事が重なる」とされ、
これまた縁起の良い植物とされています。


完成しました☆
皆さん思い思いの素敵なミニ門松が出上がりました。


よく目にする「門松」には、縁起を大事にし、
身近な自然の中にそれらを見い出す日本人の素晴らしい「心」(感性)が
宿っていると言えます。ぜひ、その意味を少しかみしめながら
新しい年を迎えたいものですね!


参加者の皆さん、講師の皆さん、たいへんお疲れ様でした!
完成した門松をご自宅に飾って、ぜひ良い年をお迎えください。


(水をあげるのを忘れないでくださいね!)

-------------------------------------------------------
撮影日  平成27年12月20日(日)
撮影場所 森の総合駅(樫山町)
投稿者  森の総合駅スタッフ


ふたば 行こう!水とみどりの森の駅! ふたば
HP:http://www.morinoeki.jp/index.html  


Posted by 岡崎市環境部環境政策課 at 15:00森の総合駅

2015年12月29日

わんParkで「わんぱくキッズプログラム」はじまる!

わんParkで今年もはじまりました「わんぱくキッズプログラム」
※昨年度は「年中園児向け自然体験プログラム」というタイトルでした。


市内の保育園・幼稚園の年中児を招いて「こども自然遊びの森“わんPark”」で
めいっぱい自然遊びを体験するプログラムで、昨年に続き、
今年もたくさんの園からご応募をいただきました。

※27年度の募集は終了しています。

公用バスでわんParkに到着した子どもたちは、まずぐるりと園内を散策。

「すごく広いねぇ~!」
「何して遊ぼうかなぁ!」


友達同士で楽しそうに相談しながら自分なりの遊び方を探しています。
その後、まずは自由に過ごしながら思い思いに自然遊びを楽しみます!


晴れの日の午後は、芝すべりやマツボックリの玉入れ、落ち葉プールから
どれか一つ
のプログラムを選んで体験します。

わんParkのモットーはとにかく思いっきり遊ぶこと。
子どもは遊びの天才!自然の中で遊びながら実は色んなことを学び取っています。


「芝すべり」はただ滑るだけではありません!
走ったり、転がったりして思いっきり芝生遊びを満喫します。
芝生は柔らかいので転んだりしても痛くもなく、ケガもしないので安心です。


こちらはマツボックリの玉入れの様子。
身近な自然素材が遊びの道具に早変わりで、もうみんな夢中です☆

みんなは竹かご目がけてマツボックリをとにかく投げる!投げる!
1分間でいくつ入るかチーム対抗です☆「みんながんばって!」


スタッフもすっかり子どもたちと仲良しに☆(う~ん・・・ちょっと重そう)
これもわんぱくキッズのひとつの醍醐味です。

このプログラムを企画した“はっぱくん”(小澤氏/写真)も童心に帰っちゃいます。
子どもたちはすごくいい笑顔でいっぱいいっぱい遊んでいってくれました。

今度はお父さんやお母さんと一緒にわんParkに遊びに来てね~!


もし雨が降ったとしても、午前は自然素材を使っての「どんぐりのコマ作り」
「ひっつき虫ダーツ」、「森のクイズ」などを縁日のように室内で行っています。
午後はみんなで自然素材を使ったアート作品作り☆


せっかくわんParkに来たのに“雨”・・・ちょっと残念だけど
わんぱくキッズプログラムは中止ではありません!

思いっきり体は動かせないけど、室内(わんぱくハウス)で「森の絵画」という
プログラムを行います。わんParkのスタッフが森で事前に集めた色んな葉っぱを使って
森の生き物をつくってしまおーというプログラム☆みんな興味津々!


葉っぱに木工用ボンドを塗って大きな模造紙にペタペタといっぱい
貼り付けていきます。交代しながらみんなで協力して進めていきます。
さてさて、いったいどんな生き物が出来上がるかな?


お~!なんと昆虫の王様「カブトムシ」の完成です☆
模造紙にはあらかじめスタッフが生き物の輪郭だけを描いておきます。

子どもたちは「どんな生き物が現れるのかな?」と楽しみながら
葉っぱをくっ付けていきます。自然素材を使った「森の絵画」に
「やったぁ~できたぁ~!」と歓声があがります☆


あいにくの雨で外で遊べずちょっぴり残念ですが、自然素材を使って
室内でも飽きのこないプログラムを用意していますので、ご安心ください☆


わんぱくキッズプログラムは12~2月末まで順次実施します。
寒い季節ですが「子どもは風の子!元気な子!」というように
寒さもへっちゃらです☆みんな元気にたくましく育ってほしいですね。


------------------------------------------------------------
撮影場所 こども自然遊びの森「わんPark」(淡渕町)
投稿者  わんParkスタッフ


ふたば でっかい原っぱで遊ぼう! ふたば 岡崎市こども自然遊びの森(愛称:わんPark)
HP:http://www.morinoeki.jp/wanpark01.html



※わんParkは12/28(火)~1/5(火)までお休みです。  


Posted by 岡崎市環境部環境政策課 at 11:21わんPark(こども自然遊びの森)

2015年12月28日

冬の里山と名水を巡る!額堂山トレッキングを実施


平成27年12月20日(日)、岡崎市ホタル学校で
冬の額堂山トレッキングを実施しました。
山歩きイベントは毎回大人気で、今回も5歳から70代まで幅広い層の
24名の方がご参加くださいました。


この日はぐっと冷え込みましたが日が差していて風もなく、山歩きには
ちょうど良い天気となりました。軽い準備運動をして、さっそく額堂山を
目指して歩いていきます。


額堂山は鳥川の山歩きコースの中でも比較的距離は短いですが標高は421m
と他の山と同じくらいあります。最初のうちはゆるやかな沢筋の道でしたが、
途中からは急な登りが待ち構えています。休憩を挟みながら登って行きます。


歩きはじめて1時間ほどで見晴らし場に着きました。やや曇っていましたが、
三河湾と渥美半島を見渡すことができました。そして下には2月に開通予定の
新東名高速道路も見えました。


見晴らし場から少し登ると額堂山の山頂に到着しました!
最後も急な登りが続いたので思わずホッとして笑顔がこぼれます。


山頂では少し長めに休憩を取りました。お茶を飲んだりお菓子を食べたり、
今歩いてきたコースを地図で確かめたり。仲間と過ごすこうした時間も
山歩きの楽しさの一つですね。


ホタル学校へは別ルートから下りました。途中で平成の名水百選に選ばれた
「鳥川ホタルの里湧水群」の一つ「延命水」(えんめいすい)に立ち寄りました。
鳥川の湧水では一番人気の延命水!この日もタンクで汲みに来ている方が見えました。
ご自宅で料理やお茶に使うそうです。


さらに下ってくると、畑に黒ヤギがいました!鳥川の方が飼っているヤギで、
とても人懐っこく近くを通ると自分から近づいてきます。本物のヤギに
会える機会はなかなかないのでみんなに大人気でした。


そしてもう一つの名水ポイント「産湯の滝」(うぶゆのたき)にも
立ち寄りました。山の中腹にある小さな滝で、その名の通り戦前までは産湯を
汲むために使われていたそうです。


順調に歩き進み、ちょうど12時頃にホタル学校まで戻って来ることが出来ました。
毎回思うことですが、山歩きをする方は本当に皆さん元気です!

澄んだ空気を吸いながら景色の良い自然の中を歩くのは心身の健康にとても良い
のでしょうね。これからの寒い時期はどうしても家にこもりがちになりますが、
ぜひ鳥川の里山歩きへお越しください!

次回は年明け1月10日(日)の「音羽富士トレッキング」です。
皆様のご参加を心より待ちしております!


----------------------------------------------
撮影日  平成27年12月20日(日)
撮影場所 ホタル学校(鳥川町)
投稿者  からさわ


ふたば 自然との共生を「ホタル」を通して考えましょう! ふたば
HP:http://www.morinoeki.jp/hotaru_gakkou/index.html  


Posted by 岡崎市環境部環境政策課 at 08:30鳥川ホタルの里(ホタル学校)

2015年12月27日

森の駅各施設の年末年始のお休み

いつも「水とみどりの森の駅ブログ」をご愛読いただき、
誠にありがとうございます。また、日ごろより森の駅施設をご利用いただき、
重ねてお礼申し上げます。

さて、各施設(4つ)の年末年始のお休みについてご案内いたします。
施設ごとにお休みの期間が若干異なりますのでご承知おきください。


【森の総合駅】 (樫山町)
年末年始休み:12月28日(月)~1月4日(月)
HP:http://www.morinoeki.jp/mori_eki.html


【おかざき自然体験の森】 (八ツ木町)
年末年始休み:12月28日(月)~1月4日(月)
HP:http://www.sizentaiken.jp/


【こども自然遊びの森(わんPark)】 (淡渕町)
年末年始休み:12月28日(月)~1月5日(火)
HP:http://www.morinoeki.jp/wanpark01.html


【ホタル学校】 (鳥川町)
年末年始休み:12月28日(月)~1月4日(月)
HP:http://www.morinoeki.jp/hotaru_gakkou/index.html



この一年間、たくさんの方に森の駅施設をご利用いただき、
本当にありがとうございました。

至らぬ点も多々あったかと思いますが、
これからも市民の皆様、市民活動団体やボランティアの方々、
関係者の皆様方のご参加並びにご協力を賜りながら、
様々な自然体験を通して、身近な自然の素晴らしさや大切さなどをお伝えし、
発見の喜びや感動を分かち合っていけたらと思っています。

来年も何卒よろしくお願い申し上げます。

どうぞ良い年をお迎えください!


岡崎市 環境部 環境保全課職員、各施設職員一同



◆追伸:1月1日(元旦)の早朝、「おおだの森」で初日の出を見る会を開催します。
大変寒い時期ですが、一年のスタートを『おおだの森』からはじめてみませんか!
たくさんの方のご参加を心よりお待ちしております。

↑ 画像をクリック(詳細案内ページへ)


おおだの森「初日の出を見る会」
平成28年1月1日(元旦) 朝6時頃にふもとの鬼沢八幡社を出発してください。
山頂(262メートル)までは大人の足で歩いて40分程度です!

※朝6時頃はまだ真っ暗なので懐中電灯をご持参ください。
※未舗装道を歩きますので運動靴などの歩きやすい靴でお越しください。
※山頂で温かい豚汁や甘酒の振る舞い(無料)があります☆
※岡崎市の初日の出時刻は7時頃の予定です。

  


Posted by 岡崎市環境部環境政策課 at 08:12森の総合駅

2015年12月26日

ホタルのすみやすい環境を探れ!美合小学校ホタル飼育部が来校


平成27年12月19日(土)、美合小学校ホタル飼育部の子どもたち
11名が岡崎市ホタル学校の環境教室に参加しました。ホタル飼育部のみんなは
ちょうど4か月前にも環境教室に参加しており、その際は川の生き物調査や
パックテストを使った水質検査を行っています。


今回のテーマは「ホタルが生きていくために必要なものって何だろう?」です。
ホタル飼育部ではゲンジボタルの幼虫やカワニナの飼育・放流をしていますが、
自然の川に放した後でもホタルが元気に育って増えていくためには
どういう環境が必要なのか学びます。


まず、ホタルが生きていくために必要なものを考えてもらいました。
幼虫、さなぎ、成虫の各段階で必要なもの、逆にあると困るものを整理して
書き出していきます。エサとなるカワニナはもちろん、きれいな水、川底の石、
成虫が休める草木の葉っぱなど、さすがにホタルを勉強しているだけあって
たくさんの要素を挙げて発表してくれました。


生き物が生きていくためには、「食べ物」、「水」、「隠れ場所」、「生活空間」
4つがバランス良く揃っていることが大切です。バランスが良い状態を体験して
もらうために、まず子どもたちにはそれぞれ4要素のどれかになってもらいました。


次に小さい輪になって横を向き、前の人の肩に手を置きます。そしてそのまま
ゆっくりと腰を下ろし、後ろの人の膝の上に座ります。うまくバランスが
取れると手を放しても倒れません!これにはみんなビックリ☆


さぁ、次はカワニナがいなくなってしまったという前提で「食べ物」役の子に
抜けてもらいました。少ない人数でもう一度チャレンジしてみましたが、
やはりちょっと難しいですね。必要な要素がバランスよく揃っていることの
大切さが身を持って分かりました。

※アクティビティ名「つながり発見!生息地」


実例として、先月のホタルの生息地バスツアーで訪れた小呂川(おろがわ)を
紹介しました。小呂川はホタルマスターファミリー講座に参加している
三浦健太郎君(附属中1年)が3年間研究をしており、カワニナはたくさん
いますが隠れ場所となる石が少ないことや、LED街灯の明かりが増えたことが
ホタルの生息に悪影響になっていることが分かってきたとのこと。
それによりホタルの生息環境のバランスが崩れている!ということです。


ホタルが生きていくためにどんなものが必要なのか分かってきたところで、
実際に鳥川の環境調査に向かいます。鳥川を5つの区間に分けて川の中や
周囲の様子を調べてどの場所でホタルがたくさん飛びそうか予想していきます。


まずは一番上流のA~B区間から。川底に石もあり、土手には木も生えているので
ホタルの生息環境としては良さそうですが、すぐ横を車が走るのが気になるところ。


続いてホタル学校横のB~C区間。ここは両方ともコンクリートの壁です。先程と
違って木も生えていません。「さっきより環境が悪い」という意見の子が多いようです。


次は前回川の生き物調査をしたC~D区間。川幅が広く、底には石がごろごろしていて
土手には桜の木が何本も植わっています。ここは期待できそうですね。


続いてD~E区間。ここから農道沿いになるので周りは田んぼだけ。車の光は
入りにくいでしょう。今回見た中では一番水深がありました。


最後のE~F区間。左岸に木が生い茂っており、車道からかなり離れているので
車の光はまず当たりません。ここも多く飛びそうですね。


E~F区間は川辺に降りてじっくり観察しました。カワニナが落ちた葉を食べた
のでしょうか?筋だけになった葉っぱの横にたくさんカワニナがいました。


さらに川石の下からはゲンジボタルの幼虫が見つかりました!
すくすく育てっているので来年にはきっと立派な成虫になるでしょう。


5か所の調査が終わったら、グループごとにどの場所で一番ホタルが
飛びそうか話し合って順位をつけてもらいました。もちろん理由も考えます!

「B~Cは土手がコンクリートだから幼虫があまり上陸できないと思うよ」
「E~Fは木も石もたくさんあるからホタルの生息にはすごく良いと思う」


一生懸命記録した用紙を見返しながら、真剣に議論が続きます。


そして各班に予想順位とその理由を発表してもらいました。E~F区間が
一番飛ぶというのは共通ですが、他の箇所はばらつきがありました。
水深や土手の環境など、どの要素を重視したかによって予想が異なりますが、
さぁ実際はどうなのでしょうか?


今年6月にホタルマスターファミリー講座では同じ場所で飛翔の観察をしているので、
その結果を発表しました。


E~F区間が1番というのは皆さん大当たりでした!難しかったのは5位の
A~B区間。木もあって環境は結構良さそうに見えたのですが、このポイントは
車道から車のライトが直に当たってしまうことが影響しているようです。


一日の体験を通じて、ホタルにとってどんな環境が良いのかを観る目が養われた
のではないかと思います。今日学んだことを活かして美合小学校近くの山綱川
でも同様の調査を行い、どうすればよりホタルたちが喜ぶ環境になっていくかを
ぜひ考えてみて下さい。皆さんならきっと良いアイデアが出せるに違いないと
期待しています。これからも頑張ってください!


----------------------------------------------
撮影日  平成27年12月19日(土)
撮影場所 ホタル学校(鳥川町)
投稿者  からさわ


ふたば 自然との共生を「ホタル」を通して考えましょう! ふたば
HP:http://www.morinoeki.jp/hotaru_gakkou/index.html  


Posted by 岡崎市環境部環境政策課 at 07:46鳥川ホタルの里(ホタル学校)

2015年12月24日

立派な門松が完成!おかざき自然体験の森


平成27年12月19日(土)、おかざき自然体験の森の正門前に立派な
門松を設置しました。製作に携わってくださったのは「おかざき炭焼きの会」
の8名の有志の方々!(もちろん森の職員も一緒に!)


まず、郷南地域の竹林から太くて青々とした「孟宗竹」を切り出しました。


次に竹を斜めに切り落とすための線を布テープで貼った上からマジックで書きます。


そして、線に沿ってノコギリで切り落としていきます。
太い竹を斜めにシャープに切り落とすため、慎重にノコギリを曳きます。
スパッと美しい楕円形の切り口に切り落とせました!お見事☆


次に門松の足元を飾る「袴」を作ります。
手前のお2人は竹の板を取り付ける役目、後方の2人は針金を操作する役目です。


4人が息を合わせて竹の板を編んでいきます。


こんな長い竹の袴が編めてきました。


編めた袴はこんな風に門松の足元を飾る土台になります。


いよいよ正門前に門松を設置していきます。
紅白の葉ボタンは毎年「奥殿陣屋」から頂いています。(公共施設用として)
奥殿陣屋の職員の皆様、毎年ありがとうございます!


また、門松に飾るその他の縁起の良い植物「雌雄のマツ」、「ウメ」、
紅白の「ナンテン」、赤と黄色の「センリョウ」
は、すべてこの森のものです。
正門前の門松を設置していると来園者も足を止めて、その素晴らしい
門松に感嘆の声をあげていました。


見事な門松が完成しました!ご参加いただきました炭焼きの会の皆様、
寒い中、本当にありがとうございました。



平成27年も残すところあとわずかです。
本年、様々な自然体験プログラムにご参加された皆様、
散策など来園された皆様、本当にありがとうございました!

平成28年も引き続きおかざき自然体験の森へぜひお越しください。
まだ、この森を一度も訪れたことのない方もぜひお越しいただければ幸いです。
スタッフ一同、皆様のご来園を心よりお待ちしています。


--------------------------------------------------
撮影日  平成27年12月19日(土)
撮影場所 おかざき自然体験の森(八ツ木町)
投稿者  あだち


ふたばこの森まるごと自然体験フィールドふたば
あなたも感じてみませんか『五感のワンダーランド』
HP:http://www.sizentaiken.jp/
  


Posted by 岡崎市環境部環境政策課 at 07:45おかざき自然体験の森

2015年12月23日

森の素材でかわいい干支「申(さる)」人形を作りました!


本日実施したプログラムは、森の素材を使った
こんなかわいい「申(さる)の干支人形作り」です!


平成27年12月18日(金)、おかざき自然体験の森で
「森の素材屋」の主催する「干支(申)の人形作り」プログラムを実施しました!

管理棟の工作室に集まった参加者の皆さんは、森の素材屋の2人の講師
(写真左)から干支人形作りの凡その説明を受けました。


まずは紅葉園に続く斜面を登って、工作に使う素材を調達に行きます。


紅葉園に着くとクスノキの切株の太さにびっくり!
講師から「このクスノキは、昨年、きこりの会が除伐したものです。
何年ぐらいたっていると思いますか?」の問いかけに、
参加者が「50年から60年位ですか?」と答えました。
試しに年輪を数えてみます。「20数年ですね。」
参加者の皆さん、その木の若さと太さのギャップにびっくり!

この辺りの雑木林は、先人たちが、数百年コナラやアベマキなどの落葉広葉樹
を植え、育て、活用してきたからあるのです。自然のまま放置されれば、
温暖な愛知県の森は、シイやカシなどの照葉樹林(常緑広葉林)になってしまい、
豊かなどんぐりの森は消滅してしまいます。

昭和30年代以前の里山は、薪炭などのため適宜伐採して、人々が活用して
保全されていました。しかし、昭和30年代の燃料革命によって、里山の
薪炭の活用がなされなくなり、植生遷移を起して、急激に雑木林が失われています。

きこりの会(森の素材屋の母体)では、豊かな雑木林を維持していくため、
照葉樹の除伐などの活動を月2回の定例活動として行っています。
そして、伐採されたクスノキの根元から孫生え(ひこばえ)が出ているのを
目の当たりにしました。若い樹木は伐採されても孫生えから再生されることが
多くあります。里山で薪炭のために15年生~20年生ほどの若い樹木を
伐採していました。この若い伐採された樹木の根元から孫生えが出て、
再生されていたので、里山はいつまでも豊かであり続けられました。



除伐されたクスノキの枝をノコギリやドイツ鋏で切り取りました。


切り取った枝を管理棟に持ち帰り、サルの材料に合わせて切りそろえます。
やや太い胴体や顔の部分は、万力に挟んでノコギリで切りました。
細い枝は、ドイツ鋏で切りました。胴体のお腹やや顔の部分は
小刀で削ります。ケガをしないよう慎重に削ります。


次に顔と胴体を木工用ボンドでくっつけました。


そして、顔やお腹に絵具で色付けです。


顔やお腹に色づけされると、それとなくサルらしくなってきました。


いよいよ目を入れます。


いよいよ最後の仕上げ!目が入ると木のサルに命が吹き込まれたようです!


さらに小物作りに入ります・
「鈴の飾りがかわいいわね!」
へクソカズラの実で神楽鈴を作る参加者もあります。

「私の小物は御幣がいいわ!」
また、御幣の小物にする参加者もあります。講師に御幣の紙の切り方を教わります。


立派な御幣ができました!しっかりお払いができそうです。


いよいよ干支の申作りも大詰め!脚や尻尾を慎重に組み立てていきます。

サルに被せる烏帽子を金紙で作ります。


サルの頭の大きさに合わせて金紙を切り取り、烏帽子を作りました。


烏帽子に小物の御幣や神楽鈴をサルに持たせれば、とってもかわいい
干支の申人形完成☆ 今にもサルは三河万歳を踊りだしそうです!

お持ち帰り用の色紙の飾り箱を作ってこのプログラムも完結!

参加者の皆さん、夕方4時近くまで根気のいる細かな作業、本当に
お疲れ様でした!森の素材屋のお2人の講師も前々からの準備、そして
本日のプログラムのご指導、本当にありがとうございました!

次回の森の素材屋の来春のプログラムは1月15日(金)午前10時から
午後3時までで「竹で作る花器・植木鉢」を予定しています。

申込受付は平成27年12月22日(火)の午前9時から
電話(0564)45-5544まで!
皆様のご参加をスタッフ一同心よりお待ちしています。


------------------------------------------------
撮影日  平成27年12月18日(金)
撮影場所 おかざき自然体験の森(八ツ木町)
投稿者  あだち


ふたばこの森まるごと自然体験フィールドふたば
あなたも感じてみませんか『五感のワンダーランド』
HP:http://www.sizentaiken.jp/  


Posted by 岡崎市環境部環境政策課 at 11:01おかざき自然体験の森

2015年12月22日

岡崎が誇る古道「道根往還(どうねおうかん)」のご紹介

今回は岡崎市に残る古道「道根往還」(どうねおうかん)についてご紹介します。
(水とみどりの森の駅事業の中で「森の小径(こみち)」として紹介しています。)


道根往還は、現在の東公園入口付近にあった「欠の三本木」の東から、鍛埜町にあった
「鍛冶屋の五本松・馬頭観音」に至るまでの古道です。全長は約10km
高所・尾根(ドウネ)を通る道であったため、こうした名称で呼ばれたものと
考えられています。

鍛冶屋より先は東三河や山間地域に通じるため、歴史的・経済的に重要な道路で、
かなり古くから存在したものと想像されます。鎌倉時代においては足利氏の額田郡支配に、
戦国時代には奥平勢の岡崎攻撃におけるルートとして重要な役割を果たしました。

明治時代までは人馬の道として、主に炭・米・日用品の運搬に盛んに利用され、
一日に100頭程の馬が往来しました。沿道には茶店が二軒あったことが知られています。

明治25年に乙川沿いに県道ができて以後、馬の往来は次第に減りましたが、人の往来は
昭和10年頃まで絶えませんでした。現在でも当時の面影をその道筋でたどることができます。
(新編「岡崎市史」より)

※上記の石の案内板は「東公園」の花菖蒲園沿いの道に設置されています。


※環境保全課が運営している「水とみどりの森の駅事業」のマップ中で紹介
(道根往還の管理はしておりません。)


平成27年12月20日(日)朝8時30分、有志で集った皆さんは
東公園の南駐車場に集合しました。この日は半日の予定で道根往還の
約半分ほどを歩きます。

(右)ガイドは岡崎市立豊富小学校教諭の「竹内謙作」氏です。
長年、道根往還を歩きながら資料を収集したり、補修に携わっておられます。

まだあまり知られていない道根往還の魅力を手作りの資料とともにご紹介いただきます。
以下の情報は実際に歩いた際に撮影した写真と、竹内氏の配布資料から抜粋して
ご紹介させていただきます。


欠の三本木(写真は配布資料から抜粋)

道根往還の起点。4/19~25までの浄専寺(福岡町)の蓮如忌には見世物小屋が建ち、
植木屋や様々な店が出て大変な賑わいでした。道根往還も蓮如さんへ向かう人々が、
鍛埜より東方からも大勢出かけたと言います。そのため、傘松(やすらぎ公園)の辺りにも
屋台や露天商が出たと言います。浄専寺が元能見町へ移っても、蓮如さんには
参詣する人が多かったようです。明治末~昭和初期、岩津の天神さんもかなりの
賑わいであったので、道根往還には多くの人が歩いたと言います。


最初の画像でご紹介した石の案内板は、南駐車場の南側の道路を上がった位置にあります。
ここで、道根往還の歴史背景や全長、見どころスポットなどをチェックします。

千年以上も前から存在しているという古道の歴史を一歩一歩噛みしめながら
ウォーキングスタートです!


小呂池(おろいけ)の辺りまでは舗装されています。しかし、両側の土手は特に整備なども
されておらず、うっそうとした雰囲気が歴史を感じさせてくれます。


茶店跡

道根往還の途中には、明治のはじめ二軒の茶店がありました。
一軒は、やすらぎ公園内にあった「傘松」の東に、もう一軒は、小呂池の南「虎石の大松」
の前にありました。「傘松」の東にあった店は「ウキさの店」といって親しまれていました。
酌婦を2~3人おいて、馬方に酒を飲ませたりご飯を食べさせたりしました。
板田の忠さが「餅はいらんか。食うてごろうじろ。」と大声を張り上げていた、とのことです。


小呂池(おろいけ/通称「岡崎の大正池」)

池の中から枯れた木々が何本も天に向かって突き出し、長野県上高地の「大正池」を想起させる
幻想的な雰囲気が漂っています。梅雨時にはアジサイの花とともに、可憐なスイレンの花や
ハゴロモモの白い花が咲き乱れます。秋は、紅葉に彩られ、天気のよい日には釣り人が
のんびりと糸を垂れています。


(幻想的な光景が広がる小呂池/撮影には朝もやがたつ早朝が絶好とのこと)


小呂池の脇からいよいよ未舗装の道根往還に突入です。激しい雨により
道が削られている所もあり、足をくじかないよう注意しながら歩きます。


車もバイクもなかった時代、多くの人たちが馬を連れながらこの道を歩きました。
幾多の自然災害によっても崩壊することもなく、比較的きれいな状態で現在まで
残っていることが奇跡といえます。


高隆寺根本中堂跡

高隆寺の歴史は古く、創建の由来については定かでありませんが、一説には推古天皇の時、
聖徳太子が寺号を与え、堂宇を建立したと伝えられています。後に、足利尊氏がさらに造営を
して大伽藍となり、遠近の信仰を集めましたが、室町時代末期に兵火に遭い、堂宇の大半を
消失しました。寺の根本中堂跡が今も残っており、その礎石や石段を見ることができます。


切通し(きりどおし)

山や丘などを掘削し、人馬の交通を行えるようにした道のことを「切通し」と言います。
トンネルの掘削技術が発達していなかった明治時代以前には、切り立った地形の難所に
道路を切り開く手段として広く用いられましたようです。人力での作業には相当な労力が
必要であったことが推測され、古道の魅力の一つです。


馬の背道

尾根道の両側が鋭利な刃物で削り取られたかのようで、馬の背のようにやせ細っていることから
馬の背道と呼ばれています。昔は、道根往還沿いの田んぼで仕事をしていると、一日中、
馬の鈴の音が絶えなかったと言います。狭い道中、お互いのすれ違いで困らないように、
馬にはたくさんの鈴が付けられていました。鈴は音色の良いものを遠くからわざわざ
取り寄せたと言います。


南無阿弥陀仏の碑

明治初期に建立されたといわれ、道中の安全を祈願したためとも、旅の途中で不幸にも
病に倒れた人を供養したためとも、追いはぎの難に遭った人を弔い、旅人の無念を想って
村人が刻んだとも言われています。また、この碑の真北に善光寺があるといわれています。

※実際は善光寺の真南は静岡県藤枝市辺りなので、この説は残念ながら誤りのようです。


(石碑の拡大)


石畳

悪天候の時、道がえぐれるのを防ぐために設置され、各所に石畳があったと考えられます。
また、この道を花嫁衣裳に高島田の花嫁が通ったこともあったようです。板田町の明治28年
生まれの古老の話によると「道は草ボコだから、花嫁衣装の裳(も)を尻ばしょいにヒモで
しばって歩いた」と言います。鍛埜のあるお宅では、数代前の奥さんが道根往還を駕籠に乗り
何本かの長持を連ねた花嫁行列で来たと伝えられています。


道根往還はまだこの先も続きますが、今日はここまで!
左の写真の道の向こうは「やすらぎ公園(墓園)」へ向かう道路です。

(右)道路手前に道根往還の案内看板があります。この先、やすらぎ公園内を抜けて
鍛埜(かじの)町まで古道は続きます。この先も「傘松の碑」、「岩戸の三弘法」、
「鍛埜のスミヤ」、「移築された旧岡崎城門」
など、見どころスポットが続くとのこと。

※続きはまたいずれチャレンジです!


ここから中央総合公園の「健康の森」散策コースに入り、絶景スポットの展望の丘
を目指します。距離的にはさほど長くはないですが急な階段が続くため、
冬場にも関わらず相当な汗をかきました。

(右)頂上に到着したらコーヒータイムです。竹内氏の自家製焙煎のモカコーヒーを
飲みながら甘いお菓子で疲れを癒します。香り高いコーヒーでの一服は至福のひと時です☆


これが展望の丘からの絶景です!この日は快晴で、ほぼ360℃の大パノラマに
一同感動です!心地の良い疲れを楽しみに変えて帰路につきます。


ちょうど12時に東公園に戻ってきました。誰一人ケガもなく、参加された皆さんは
疲れながらも満足気な表情で、岡崎市自慢の古道『道根往還』を堪能することができました。


悠久の時を経て今なお私たちに自然の魅力を伝えようとしている古道「道根往還」。
忙しい時代だからこそ、時々は立ち止まり、自然の中に身を置き、自然や歴史と
対話しながら埋もれゆく自然遺産に寄り添ってみてはいかがでしょう!



ご参加いただきました皆様、貴重な資料をご提供いただきました方々、そして丁寧に
ガイドをしてくださいました竹内先生、本当にありがとうございました。


------------------------------------------------------------------
撮影日  平成27年12月20日(日)
撮影場所 東公園(欠町)~道根往還~中央総合公園
投稿者  環境保全課


ふたば 行こう!水とみどりの森の駅! ふたば
HP:http://www.morinoeki.jp/index.html  


Posted by 岡崎市環境部環境政策課 at 15:28森の小径「道根往還」

2015年12月21日

参加者募集中☆「たしかめよう!ホタルと水の秘密」

岡崎市ホタル学校(鳥川町)で開催予定の小学生向け環境学習イベント
「たしかめよう!ホタルと水の秘密」のお知らせです。


(画像をクリックするとPDFで見られます)


ホタルなどの生き物や植物、そして私たち人間すべてに欠かせない「水」
その「水」とは一体どのような性質で、どこに存在しているのでしょうか?

また、地球は「水の惑星」と呼ばれていますが、その全体量のうち、
一体どれぐらいの量を人間が使うことができるのでしょうか?

今回は『水』をテーマに、親子で楽しく学びながら体験する
環境学習イベントを開催しますので、ぜひご一緒に学習してみましょう!

----------------------------------------------------------------------
◆日時 平成28年1月17日(日) 13時~16時
◆会場 岡崎市ホタル学校(鳥川町字小デノ沢5-1)
◆対象 小学生親子
◆定員 25人(応募多数の場合は抽選)
◆講師 自然・環境学習実践隊
◆費用 すべて無料
◆申込 ホタル学校までお電話を!(0564-82-3027)
◆HP http://www.morinoeki.jp/hotaru_gakkou/index.html


※以下、昨年度のイベントの様子です。

水はあらゆるところに存在しています。山・川・池・海だけでなく、
人間の体内や私たちの身の回りにも存在しています。
それら水に関する言葉を大きな紙に貼り付け、
つながりを考えていきます。(グループワーク)

思いがけない水のつながりを発見できるかも!

※アクティビティ名「水のことば」


満水のコップの中に「おはじき」をいくつ入れられるかな?

※アクティビティ名「水のオリンピック」


なぜ水は溢れない?
楽しみながら水の性質について学びます。
また、水の性質がどのように動植物に作用しているのか
についても考えます。


様々な環境教育アクティビティを織り交ぜながら
子どもたちの興味を引き出し、なぜ自然環境を守って
いかなければいけないのか、体験を通して学びます。


(ホタル学校の外観)


親子で楽しく取り組めるプログラムになっており、
「水」に対する知識や理解を深め、もっとも身近な自然の一つとして
大切に感じる心を育み、自然を思いやることのできる人材を
育てていきたいと思います。

多くの方のご参加を心よりお待ちしています!


----------------------------------------------------------------------
◆日時 平成28年1月17日(日) 13時~16時
◆会場 岡崎市ホタル学校(鳥川町字小デノ沢5-1)
◆対象 小学生親子
◆定員 25人(応募多数の場合は抽選)
◆講師 自然・環境学習実践隊
◆費用 すべて無料
◆申込 ホタル学校までお電話を!(0564-82-3027)
◆HP http://www.morinoeki.jp/hotaru_gakkou/index.html


↓ 「ホタル学校」へのアクセスマップです。




投稿日  平成27年12月21日(月)
投稿者  環境保全課  


Posted by 岡崎市環境部環境政策課 at 12:41鳥川ホタルの里(ホタル学校)

2015年12月16日

ホタルの里の謎に迫る!「とっかわ歴史ミステリーバスツアー」を開催


平成27年12月13日(日)、岡崎市ホタル学校で
「とっかわ歴史ミステリーバスツアー」を開催しました。
ホタルの里として知られる岡崎市鳥川町には、歴史ある伝承や謎に包まれた
文化財が数多く残っています。このツアーではそうした史跡を巡りながら
ホタルの里に秘められた謎を解き明かしていきます。

※朝は小雨でしたが徐々に回復し、絶好のツアー日和となりました☆


ガイドは鳥川ホタル保存会アドバイザーの竹内謙作さんです。
ホタル学校の前身である鳥川小学校で6年間教諭を務められ、鳥川の自然や文化
に精通しています。よろしくお願いします!(現在は豊富小学校に在職)


バスが最初に向かったのは「瀬長の猪垣」(せながのししがき)です。
昔の人が田畑を猪から守るために石を積み上げて作られた猪垣は鳥川の
あちこちにあり、中でもこの瀬長という場所のものは状態がよく、
「猪返し」という反りがついているのが特徴です。

コンクリートもない江戸時代に作られたものが台風や地震に遭いながらも
今まで残っているのはまさにミステリー。きっと凄腕の職人がいたのでしょう。


猪垣のすぐ横にあるのが「加茂式黒炭窯」(かもしきくろすみがま)です。
戦後、鳥川の人が東加茂郡の炭焼き職人に教わった方式で、炭を出し入れする
口と火をたく口が別になっているのが特徴です。加茂式のルーツは福井県にある
ようで、遠く離れた文化が人づてだけで鳥川まで伝わっているのは不思議ですね。


次のポイントに向かう途中、道端に「馬頭観音」(ばとうかんのん)を見つけました。
昔は農耕や運搬のために貴重な労働力だった牛や馬。そうした家畜が死んだ場合の
供養や安全祈願として建てられた馬頭観音は鳥川のあちこちで見られます。


道路から少し入った林の中を下りていくと「宝篋印塔」(ほうきょういんとう)
を発見しました。宝篋印塔は武将などの身分の高い人の墓ではないかと
考えられていますが、かなり風化が進んでおり文字も残っていないため、
はっきりしたことは分かっていません。おそらくは鳥川と縁のある
奥平家の墓ではないかと考えられています。


この宝篋印塔の横の沢には「馬の渡らん沢」という民話が残っています。
昔、軍馬がこの沢を渡ろうとしたところ、大した沢でもないのにどうしても
渡ろうとせず、少し下った所まで連れて行ったら難なく渡れたそうです。
この宝篋印塔のせいではないか?というミステリー話です。


次に訪れたのは「役行者」(えんのぎょうじゃ)と「庚申様」(こうしんさま)です。
もともと別の場所にありましたが、新東名の工事の関係で今の場所に移されました。
役行者は奈良時代の修験道の開祖として知られる人ですが、なぜこの鳥川で
祀られているのかは不明です。奥三河の花祭りも修験者が伝えたと言われている
ので、鳥川も修験者の修行の場だったのかもしれません。


隣の庚申塔は庚申信仰に基づいたものです。2か月に1回巡ってくる庚申の日に
夜寝ると体の中から三尸の虫が出て、天にその人の悪行を伝えると信じられており、
その日は三尸の虫が出ていかないようにみんなで集って寝ずに過ごしたそうです。
こうした風習は誰かの家に集まってお茶を飲む程度に簡略化されてはいますが、
今でも続いています。


続いては「トヨトミ梨」を訪れました。トヨトミ梨は野生の梨の品種で、
自生しているものは世界にこの1本しかないという貴重な木です。
昔、伊勢湾台風で折れてしまいましたが残った枝から復活し、そして
平成21年にも台風で倒れてしまいましたが再び奇跡の復活を果たしたという
エピソードがあります。

秋にはピンポン玉くらいの実をたくさん付けますが、固くて渋いので食べる人も
おらず、そのまま土の上に落ちて放置されています。それなのに周りから
新しい芽は少しも出ていません。他の場所に持って行って植えると
芽が出るのに・・・自然界のミステリーです。


続いて向かうのは鳥川のお寺「慈徳院」(じとくいん)。お寺へ向かう坂沿いに
並んでいるのが「西国三十三カ所観音」です。江戸時代、岐阜から近畿に
かけて点在する33か所の観音菩薩を巡礼参拝すると極楽往生できるという
信仰が流行しました。しかし鳥川の人にとってすべてを巡るのは大変なことです。
そこで各霊場の本尊の石像をここで祀って、それを参拝することにより
実際に巡礼したことにしたのです。


慈徳院の名物は「大イチョウ」です。根元は大人でも抱えきれないほどの太さです。
葉はもう散ってしまいましたが、地面一面に黄色いじゅうたんが広がっていました。
長い間、ここで鳥川の村や人々の暮らしの変化を見守ってきたのでしょうね。


慈徳院から裏の山に入り歩くこと5分、周りに何もない森の中に突然石碑が
現れました。「御嶽講霊神供養塔」(おんたけこうれいじんくようとう)です。
かつては霊山である御嶽山にたびたび参拝登山する信仰があり、講祖や先達の
霊を祀るためにこうした碑が各地に建てられました。

この碑は明治時代に建てられたようですが「御嶽山登山八十度」と刻まれています。
バスも電車も無い時代に一体どんな思いで80回も登ったのでしょうか?
想像もできません。


山から下りてくる途中に「駒ケ岳さん」(左)と「秋葉さん」(右)がありました。
駒ケ岳さんは養蚕の神様、秋葉さんは防火の神様です。農山村の貴重な収入源
であった養蚕の発展を祈り、また一方で風の強い鳥川では命取りだった火事を
何とか防ぎたいという先人たちの願いが今もこうした形で残っています。


次は環境省の「平成の名水百選」にも選ばれた「鳥川ホタルの里の湧水群」の一つ
「庚申(こうしん)の水」に立ち寄りました。この水の横にも庚申様が祀られて
いますが、先ほどの庚申塔と違い、こちらは庚申信仰の本尊である青面金剛
(しょうめんこんごう)が餓鬼を踏みつけている様子が彫られた石像です。


少し歩くと道路わきに「うめさん・つやさん巡礼供養塔」がありました。
「百八十八番観世音」と彫られています。江戸時代にうめさん・つやさんという
女性2人が、西国三十三か所に加えて秩父三十四か所、坂東三十三か所、
四国八十八か所を参拝し、それが成就した証として建てられたものです。
御嶽登頂80回もすごいですが徒歩で188か所を巡ったというのも驚きです。


巡礼供養塔の裏を登ると小高い丘になっています。ここは「鳥川城址」
呼ばれています。かつてはここにお城(といっても砦のようなもの)があって、
奥平次郎左衛門という武将が住んでいましたが、長篠の合戦の際に戦死してしまった
と考えられています。


片隅に宝篋印塔や五輪石がひっそりと並べられているだけで、
今では城があった様子は見る影もありません。


最後に訪れたのは「双体道祖神」(そうたいどうそじん)です。旅人の安全を
祈ったという道祖神ですが、この像では男女が並んでいます。
「人生もまた旅である」という考えから、子宝や安産などの意味も込められている
そうです。長野県に多い道祖神ですが、鳥川にはこの一体しかなく、
いつ?だれが?建てたものなのかは謎のままです。


鳥川町内だけでこんなに多くの文化財があるのにはとても驚かされました。

道端の小さな石仏にも一つ一つにエピソードがあり、かつて誰かが祈りを込めて
作ったものだということを思うと、今ほど便利でない時代に厳しい自然と
向き合いながら必死に生きてきた農民たちの苦労が偲ばれます。



ガイドの竹内さん、ご参加くださった皆様、ありがとうございました。
鳥川にはまだまだ今回紹介しきれなかった文化財がたくさんあります。
ぜひまたお越しください。


----------------------------------------------
撮影日  平成27年12月13日(日)
撮影場所 鳥川ホタルの里(鳥川町)
投稿者  からさわ


ふたば 自然との共生を「ホタル」を通して考えましょう! ふたば
HP:http://www.morinoeki.jp/hotaru_gakkou/index.html  


Posted by 岡崎市環境部環境政策課 at 09:40鳥川ホタルの里(ホタル学校)

2015年12月15日

ふたご座流星群ウォッチングinわんPark


12月、年にもっとも「流星」が多く降り注ぐ夜。
「ふたご座流星群」に合わせて、わんParkでは流星群ウォッチング
を行ないました。しかし、なんと当日夜は小雨・・・。

厚い雲に覆われてしまった空をうらめしく眺めたスタッフですが、
それでも7組ものご家族が来てくれました。
せっかくなので天文に興味を深めてもらおうと室内で星のお話をしました。

☆イベント開催日:平成27年12月12日(土)


「太陽と地球の距離はどのくらい?」

野球のボールを太陽に見立てるとその距離は11メートル。
どのくらい離れているかを“巻尺”を使って測ってみました。


そして、本格的な流れ星や彗星のことは、今回も参加してくれた
「岡崎天文同好会」の皆さんが詳しく解説!

今回はミニプラネタリウムなども持参してくれたので、
雨でしたが、スクリーン上のお星さまを楽しむことができました。


今回見られなかった流星群の極大は14日(月)夜半です。
前後1週間ほどはチャンスがあるので、ぜひ夜空を見上げてみてくださいね☆


----------------------------------------------------------
撮影日  平成27年12月12日(土)
撮影場所 こども自然遊びの森「わんPark」(淡渕町)
投稿者  ナリキヨ


ふたば でっかい原っぱで遊ぼう! ふたば 岡崎市こども自然遊びの森(愛称:わんPark)
HP:http://www.morinoeki.jp/wanpark01.html  


Posted by 岡崎市環境部環境政策課 at 10:09わんPark(こども自然遊びの森)

2015年12月14日

おおだの森「初日の出を見る会」のお知らせ!

皆さんこんにちは。まもなく2015年が終ろうとしていますが
今年の目標は達成できましたか?やり残したことはありませんか?

一年の終りと聞くと少し寂しい気もしますが、
新しい一年の始まりでもありますので、色々と反省をしつつ
気持ちを新たに、新年を迎えたいですね!


さて、毎年恒例となりました
「おおだの森で初日の出を見る会」のお知らせです。

おおだの森の保全活動を続けている「山留舞会(やるまいかい)」会員皆様の
ご尽力により、平成28年1月1日の元日に初日の出を見る会を開催します。
朝6時に麓の「鬼沢八幡社」から山頂までゆっくり歩いて登ります。

(大人が普通に歩いて40分程度です。)

とにかく寒いので、暖かい服装と歩きやすい靴でお越しください。


頂上では、豚汁や甘酒、ホットコーヒーなど、温かいサービス(無料)
があります!寒い体を暖めながら日の出を待ちます。


いよいよ待ちに待った初日の出の瞬間です!
朝早く、がんばって寒い中を登った人だけのご褒美ですね。
皆さん、どんな願い、誓いを胸に一年をスタートさせるのでしょうか?

※どんな一年にしたいか!しっかり目標を立てるといいですね。


全員で記念撮影です。皆さんとてもすがすがしい表情です!
※前回はあいにく「雪」でしたが、それでもたくさんの方がお越しくださいました。


「おおだの森」の頂上からの眺めです。

ここはいつでも散策ができ、頂上には交流館と展望台があり、
感想をご記入いただけるノートも設置されておりますので、
ぜひ登ったご感想やご意見をノートに記録していただけると幸いです。

おおだの森について、詳しくは「森の総合駅」までお問い合わせください。
(電話0564-82-2511)



「おおだの森初日の出を見る会」
----------------------------------------------------------------
平成28年1月1日(元旦) 朝6時に鬼沢八幡社に集合
山頂(262メートル)までは歩いて40分程度です!

★アクセスマップはこちら
http://www.morinoeki.jp/mori_eki.html#


前回の様子はこちら
http://sizentaikennomori.boo-log.com/e299592.html


--------------------------------------------
投稿日  平成27年12月14日(月)
投稿者  環境保全課
  


Posted by 岡崎市環境部環境政策課 at 09:37おおだの森

2015年12月12日

届いてビックリ!木のハガキで年賀状作り


平成27年12月6日(日)、岡崎市ホタル学校で
木のハガキで年賀状を作るイベントを開催しました。
講師は登山道の看板作りでもお世話になっている松本吉央(よしお)さんです。


木のハガキと聞いてもピンとこないかもしれませんが、文字通り松本さんが
木を薄く加工して作ったハガキです。センノキ(ハリギリ)の材を
5mmほどの薄板にしてありますが、反りやひび割れなどもなく
とても綺麗な木目に仕上がっています。


まずはお気に入りの図柄を選んで、カーボン用紙で下絵を板に書き写します。
来年は「申年」。可愛らしいものから渋いものまで、さまざまなイラストの
中から好みのものを選びました。


下絵が描けたら電熱ペンで焼きながら線をなぞっていきます。
線が焼かれることでイラストの輪郭がはっきりして、木ならではの
立体感ある質感になります。ただし失敗はできないのでひたすら集中です!


続いては色付け。アクリル絵の具で丁寧に絵を塗っていきます。


参考に見本は用意してありますが、皆さん自分好みの色に変えて
個性豊かに仕上げていきました。


黙々と作業すること数時間、仕上げにラッカーを塗ってとても素敵な年賀状が
出来あがりました!「140円」の切手を貼ってポストに入れれば、
ちゃんと定形外郵便として届けてもらえます。

お正月に郵便受けを開けてこんな年賀状が入っていたらビックリですね!
受け取った方もきっと喜んでもらえることでしょう。
ご参加くださった皆様、講師の松本さん、ありがとうございました。


---------------------------------------------
撮影日  平成27年12月6日(日)
撮影場所 ホタル学校(鳥川町)
投稿者  からさわ


ふたば 自然との共生を「ホタル」を通して考えましょう! ふたば
HP:http://www.morinoeki.jp/hotaru_gakkou/index.html  


Posted by 岡崎市環境部環境政策課 at 14:40鳥川ホタルの里(ホタル学校)

2015年12月10日

ホタルの保全活動を学ぼう!「ホタル生息地バスツアー」を開催


平成27年11月29日(日)、に愛知県内でホタルの保全活動に取り組む
地域を訪れて学ぶ「ホタルの生息地バスツアー」を実施しました。

※ホタルサポーター活動の一環

バスツアー企画は毎年人気で、今年も20名の方がご参加くださいました。


講師は岡崎市ホタル学校名誉校長の古田忠久先生です。
ホタルの生態や養殖技術、愛知県内外のホタル保全の取り組みに精通
しており、今回のツアー企画に際しても訪問先をご紹介いただきました。


市役所を出発したバスがまず向かったのは岡崎市小呂町を流れる
小呂川(おろがわ)です。こちらの川はホタル学校で開催している
ホタルマスターファミリー講座に参加している三浦健太郎君(附属中1年)が
3年間に渡ってホタルの発生状況や周辺の環境について調査・研究を
行っている場所です。まず健太郎君に今までの調査結果やホタル保全に
向けた課題について説明をしてもらいました。(隣りは補助役のお母さん)


小呂川はゲンジボタルが飛翔していますが、河川改修工事が行われて以降、
その数は減ってきているそうです。ゲンジボタルの幼虫のエサとなる
「カワニナ」はとても多い一方で、幼虫の棲み家となる川底の石が少ないこと、
また街の光が当たりやすく成虫にとって飛翔しにくい環境になっている

といった課題があります。


古田先生によれば田んぼを中干しした際の土砂が川に入り込み、
石が埋まってしまうことがホタルにとって悪影響
になっているとのこと。
確かにカワニナはたくさんいますが、鳥川のように川底に石が
ごろごろしている状態ではありません。


そして今年の三浦君の研究で明らかになったのがLED街灯による影響です。
以前は蛍光灯だった街灯が順次省エネで長持ちするLEDに切り替わっている
そうですが、当然ながら光が以前よりもずっと強いためLEDの光が当たる
範囲ではホタルは飛翔せず、繁殖の妨げになっていることが分かりました。

もちろん街灯は人の生活には欠かせませんが、ホタルが飛翔する時期だけでも
消灯できるとホタルは安心して繁殖することができるのでは!と思います。


(写真中央:ゲンジボタルの幼虫)

様々な課題はありますが、三浦君は古田先生にアドバイスを仰ぎながら
さらに小呂川のホタルの保全に取り組んでいきたいと意気込んでいます。

これから先、小呂川の環境やホタルの数がどう変化していくのか注目です☆


さて、次にバスが向かったのは豊田市鴛鴨町(おしかもちょう)です。
こちらでは「おしかもほたるの会」の皆さんが出迎えてくれました。


会長の服部様よりこれまでの経緯や活動の概要についてご説明いただきました。


こちらでは最初からホタルの保全活動をしていたわけではなく、もともとは
地域住民で荒れた竹林の整備を行っていたそうです。すると整備した場所から
水が湧きだして沢になっているのを見つけました。


今、ホタルはいなくなってしまいましたが、昔はこの場所でもホタルが飛んでおり、
何とか復活できないかと今年から会を立ち上げて活動を始めたそうです。


竹を伐った後の場所はビオトープとして整備しており、横を流れる農業用
水路からカワニナがたくさん登ってきていました。古田先生の指導のもと、
写真のように野菜くずを沢に入れてカワニナのエサにしています。


芯だけの白菜はカワニナに食べられたものです。食欲旺盛ですね!


竹林は農道沿いに何百メートルも続いており、今後も継続して整備を
進めつつ、ホタルが戻って来ることのできる環境づくりに取り組んでいきたいと
はりきっておられました。古田先生からは沢の周りに木や草を増やし、
川底の条件を整えてから幼虫を少しずつ放流していけばきっと増えていくだろう

とのアドバイスでした。アクセスもよく観察にはとても適した場所なので、
近い将来ホタルの舞う名所として多くの人が訪れるようになっていくことでしょう☆


最後におしかもほたるの会の皆様から「焼き芋」が振る舞われました。
竹林整備して出てきた竹や木を燃やす場所があり、この日は朝から火をつけて
焼き芋を準備してくれていたそうです。お心遣いありがとうございました!


移動の時間を活用して、車内で古田先生にホタル保護・再生に関する
講義を聴きます。配布されたプリントにはホタル保護活動のポイントが満載です。

しかし、ところ変われば河川環境も違うため、その土地の環境をよく調べた上で
その土地に合った保護・保全活動を進めていかなければいけません。


上郷サービスエリアでの昼食休憩を挟み、バスは一路「碧南市」へ向かいます。
続いては油ヶ淵遊園地でヘイケボタルの保全に取り組む「フッチーほたるの会」
を訪れました。


この日は副会長の榊原様にご対応いただきました。フッチーほたるの会は
平成11年から女性会員が中心に活動しているグループです。

公園内に設置された「ほたる舎」の中へ毎年5月にヘイケボタルの幼虫を放流
しており、6月の飛翔シーズンには多くの方が訪れ憩いの場となっているそうです。


ほたる舎の中には井戸水が引かれ、木や草も生えており自然の水辺に近い
環境になっています。もともと碧南市でもホタルは見られたのですが
宅地化や農地環境の変化が進むことで激減してしまいました。

それでもホタルの光を伝えていくためにこうした施設を建て、会員が
自宅でヘイケボタルを人工飼育して毎年放流しているそうです。


(目の前に広がる「油ヶ淵池」

始めのうちは養殖も上手くいかなかったそうですが、試行錯誤を続ける中で
うまく育てることができるようになったそうです。しかし、自宅での養殖
に加えて、ホタルシーズン中のほたる舎での夜間対応、隣の油ヶ淵の草刈りなど
大変労力がかかる活動を長年継続してきたことに頭が下がります。

また、メンバーの高齢化が進んでおり、今後どうやって活動を継続していくのかが
大きな課題になっているそうです。


以上で「ホタル生息地バスツアー」は終了です。


減少しつつあるホタルの保全が求められる小呂川、一度はいなくなって
しまったホタルをもう一度復活させようという「おしかもほたるの会」、
そして人工飼育でホタルの光を受け継いでいく「フッチーほたるの会」。


3つの対照的な活動を一度に視察することが出来、
大変学びの多いツアーとなりました。


一生懸命活動に取り組む方のお話を伺い、ホタルの保全は6月のシーズン
だけではなく、一年を通して続く地道な活動の上に成り立つものだと
いうことを改めて気づかされました。

一つの地域、一つの団体だけでは壁に当たることもあるかと思いますが、
こうしたツアーを通じて横のつながりが出来ることで交流が進み、
さらにホタルの保全意識が広まっていくのではないかと期待しています。

ご参加くださった皆様、そしてお忙しいときにもかかわらず
丁寧にご対応くださった各会の皆様、本当にありがとうございました!


-------------------------------------------------------------------
撮影日  平成27年11月29日(日)
撮影場所 小呂川(岡崎市小呂町)、豊田市、碧南市
投稿者  からさわ

※写真の一部は「おしかもほたるの会」様よりご提供いただきました。


ふたば 自然との共生を「ホタル」を通して考えましょう! ふたば
HP:http://www.morinoeki.jp/hotaru_gakkou/index.html  


Posted by 岡崎市環境部環境政策課 at 15:34鳥川ホタルの里(ホタル学校)

2015年12月09日

間もなく申込締切!「とっかわ歴史ミステリーバスツアー」


※上記画像をクリックするとPDFで見ることができます。

ホタル学校イベント「とっかわ歴史ミステリーバスツアー」
参加者募集のお知らせです!(定員まで残りわずか)


平成27年12月13日(日)、朝8時45分に「岡崎市役所」を出発し、
専用バスに乗ってホタル学校のある「鳥川ホタルの里」を目指します。

ガイドは「鳥川ホタル保存会」のアドバイザー「竹内謙作」さんです。


ゲンジボタルの生息地としては大変有名な鳥川ですが、
実は歴史的な建造物や文化財、数多くの石仏や
江戸時代に造られた「猪垣」(写真)、平成の名水百選に認定された
湧水群など、見どころ満載なスポットでもあるのです!


写真は環境省の「平成の名水百選」に認定された「鳥川ホタルの里湧水群」の一つ
「ふないどの水」です。一年中きれいな湧水があふれ出し、この地を潤しています。

この他にも名前が付いた湧水が四か所あります。(飲用は自己責任!)


写真は「慈徳院」(じとくいん)です。そこに上がっていく途中に
「西国三十三所観音」像の不思議な光景が広がっています。
三十三体の観音様は一体何を意味しているのでしょうか?

慈徳院の敷地内にある「大イチョウ」はかなりの大木で、
秋から冬にかけて木も地面も一面黄色に染まってとってもきれいです。


写真は「御嶽講霊神供養塔」(おんたけこうれいじんくようとう)。

古き昔より山岳信仰が盛んであり、この地方でも
一番身近な霊山である「御嶽山」を信仰する人が多くあり、
信仰の対象である御嶽山に度々お参りに出かけました。

その御嶽講の信者によって、講祖や先達の霊を祀るという風習が生れ、
各地に建てられたのが「霊神碑」であります。

この場所はガイドの案内なくして辿り着くのは難しく、 突然山の中に
巨大な岩が現れて、本当に昔にタイムスリップしたかのような錯覚に陥ります。


最大の謎!?がこの「鳥川城址」
誰がいつ建てたのか?どのような伝説が隠されているのでしょうか?


ご紹介したスポットはツアーで巡るほんの一部ですが、
ホタルを育むこの地には、豊かな自然と共に、人々の生活や信仰、慣習があり、
深い歴史の数々が刻まれて今日があります。それら一つずつひも解くことで
見えてくる私たちにとって「大切」な何かが語り継がれています。

ぜひご一緒に鳥川の地を巡ってみませんか!
皆さんのご参加を心よりお待ちしております。


-------------------------------------------------------------------------------
◆開催日 平成27年12月13日(日)
◆時 間 8時45分(岡崎市役所を出発)~12時30分頃
◆会 場 鳥川ホタルの里(岡崎市鳥川町地内)
◆H P http://www.oklab.ed.jp/tokkawa/
◆申込み 0564-82-3027(ホタル学校までお電話ください)
◆参加費 無料
◆定 員 20人(受付は先着順)
◆講 師 鳥川ホタル保存会 アドバイザー 竹内 謙作 氏



※帰りに藤川町にある道の駅「藤川宿」で少し休憩します。
http://fujikawa37.com/


※ホタル学校のホームページはこちら ↓
http://www.morinoeki.jp/hotaru_gakkou/index.html  


Posted by 岡崎市環境部環境政策課 at 18:21鳥川ホタルの里(ホタル学校)

2015年12月08日

木と友だちになったよ!「ツリークライミング体験」


平成27年12月5日(土)、「わんぱくフェスタ2015」イベントを開催しました。
このイベントは毎年一回、市内の自然豊かなフィールドで子どもたちが
元気に自然遊びを体験することで、自然遊びの楽しさや身近な自然を
大切に思う気持ちを育むことを目的に開催しています。

今年は昨年に続き「おかざき自然体験の森」でロープを使って
本格的に木に登る「ツリークライミング」を体験します。

★1回1時間30分のイベントを入れ替え制で3回行いました。


管理棟に集まった参加者の皆さんは、早く木登りがしたくてウズウズ!
でも、まずはインストラクター(赤いトレーナーの方々)から活動の内容や
注意事項をしっかり聞きます。

自然は楽しい反面“危険”もあります。自分勝手に行動してケガでもしたら大変!
みんなしっかりとインストラクターのお話に耳を傾けていました。

インストラクターの皆さんはツリークライミングジャパン公認
の方々で、各地のイベントで指導しておられ、遠くは富山県など
県外各地から駆けつけてくれました!


外に出たらヘルメットとギアを装着します。
インストラクターに手伝ってもらいながらも自分で出来ることは自分でこなします!


装着するギアはツリークライミング専用のものです。
装着方法をしっかり聞いて、大事に扱いながら装着していきます。

この時点ではまだギアの使い方は「?」・・・
一体どうやって木登りするかワクワクするね☆


(左)まずは固まった体をほぐすため、名付けて「もくもく(木々)ストレッチ」です。
周りの森を見て「スギ」や「竹」などになって体を動かし、木の気持ちに近づきます。
ちょっと照れくさそうですが、楽しくて少し緊張も和らいできました。

(右)しっかり体がほぐれたところで森に入っていきます。(5分ほど森を進みます。)


さぁ!ここがツリークライミング会場です。大きな「シイ」の木がみんなを
出迎えてくれました。(12時からの回にケーブルテレビ「ミクス」さんが
取材に来てくれました!いつもありがとうございます。)


ツリークライミングのモットーは「木と友だちになろう」です。
だからいたずらに木を傷つけたり、痛めたりしないで、
「今から登られてください☆」という気持ちでまずは木にご挨拶!


インストラクターが登り方の見本を見せてくれます。
ツリークライミングは実は「足」の力で登るので
そんなに腕の力は使いません。でも「安全第一」!
しっかりルールを聞いて登る手順を確認していきます。


朝早くに準備にとりかかってくださったインストラクターの皆さん!
高~い所の木の枝にロープをかけて人数分(1回で最大24人)の
ロープをセットしてくれました。(1本の木にロープは8本)

木を傷つけないよう、また、ロープが摩耗しないよう「ハウススリーブ」
という柔らかいパイプを幹にセットし、その中にロープを通しています。


こちらは樹上の休憩所「ツリーボート」です。
なんとか頑張って登ったらツリーボートで一休み!
どんな眺めが待っているか楽しみだね。


女の子も男の子に負けじと奮闘しています。
ツリークライミングは運動神経よりも「センス」がものを言う世界!

この日は何と「小学3年生」の女の子が短時間で一番高い所まで
登ってしまいました☆これにはインストラクターもびっくり!


最初は難しかった子たちもコツをつかんでくると笑顔に変わり、
寒さなど忘れて高みを目指して登っていきます。

自分で考え、自分で判断し、自分の力で突き進む☆

ここまで来るとお父さん、お母さんの助けは借りられません・・・。
ある意味「自分との闘い」かもしれませんね。


慣れてくると登りながらインストラクターと会話しながら
笑い声が聞こえてきたりもします。みんな本当に楽しそう☆


「よくここまで来たね!ツリーボートで一休みしよう☆」

※この高さはおそらく9~10メートルほど

誰一人弱音を吐くこともなく、時間の限り一生懸命登り、
自分なりの達成感を味わっていました。


(TCJインストラクターが撮影)

「今度はどの木に登ろうかな?」


(TCJインストラクターが撮影)

子どもたちの森を見る気持ちがすでに変化していました☆
登らせてくれた木にお礼を言って体験は終了です。


最後にインストラクターからツリークライミングをしたことの証明証が
手渡されました。みんなの顔は誇らしげです!みんなお疲れ様☆


★最後は各回の集合写真です。

(第1回/9:30~11:00)
「ワン、ツー、スリー、ツリ~~~」の掛け声で記念撮影☆


(第2回/12:00~13:30)
「最初はちょっと寒かったけどもうへっちゃらだよ!」
みんなどこかたくましい表情ですね。


(第3回/14:30~16:00)
普段はこわ~い!?お父さん、お母さんも、この日ばかりは
「すごいねぇ!頑張ったねぇ!」と目一杯褒めてくれました。


最後まで子どもたちを見守り、応援いただいた保護者の皆様、
寒い中本当にありがとうございました。

また、各地よりお集まりいただきましたインストラクターの皆様も
朝早くの準備から指導、撤収まで本当にありがとうございました。

この体験を通して、さらに身近な自然を大切に感じる気持ちを
育んでいっていただけたらうれしいです☆


-----------------------------------------------------------
撮影日  平成27年12月5日(土)
撮影場所 おかざき自然体験の森(八ツ木町)
投稿者  やまのうち


ふたばこの森まるごと自然体験フィールドふたば
あなたも感じてみませんか『五感のワンダーランド』
HP:http://www.sizentaiken.jp/



「ツリークライミングジャパン」公式ホームページ
http://www.treeclimbingjapan.org/index.html

※親子で参加できるツリークライミング体験講習会など、
詳しくは上記ホームページをご覧ください。  


Posted by 岡崎市環境部環境政策課 at 12:15おかざき自然体験の森

2015年12月07日

今年も実った☆「アキグミ」でジャム作り!


わんPark内の“実りの森”には、さまざまな野生のフルーツが
植栽されています。なかでも、秋から冬にかけてたくさんの実を
つけるのが「アキグミ」。これをわんParkでは「ワイルドベリー」
という愛称で呼んでいます。

※平成27年12月6日(日)にイベントを開催


※イベントスタート時の様子


このアキグミの味はまさにワイルド☆
「おいしい人~?」と聞いてみると・・・やっぱり少ない・・・
シブくてすっぱい、それがアキグミの特徴でもあります。
これでジャムを作ることを告げると皆さんから驚きの声があがりました!


ジャムの作り方はいたってシンプル。洗った果実を加熱して
やわらかくしたものを裏ごし。あとは砂糖を加えて煮詰めるだけです。


ただ、裏ごしは骨が折れます。ザルを使ってしゃもじでつぶす。
これがけっこう力が要るんです・・・。


やっとこさ出来あがったグミペーストに砂糖を加えて煮詰めると・・・
ジャムの完成です!冷えると固くなるのでソースくらいの粘りで
火を止めるのがコツ。

食べた子どもたちの顔は至福そのものでした☆

季節ごとの味覚を味わうこと、
これはぜひ、皆さんの日常生活にも
取り入れていただきたいことです。


---------------------------------------------------------------
撮影日  平成27年12月6日(日)
撮影場所 こども自然遊びの森「わんPark」(淡渕町)
投稿者  ナリキヨ


ふたば でっかい原っぱで遊ぼう! ふたば 岡崎市こども自然遊びの森(愛称:わんPark)
HP:http://www.morinoeki.jp/wanpark01.html  


Posted by 岡崎市環境部環境政策課 at 19:34わんPark(こども自然遊びの森)

2015年12月06日

手作りリースでクリスマスを☆自然素材でクリスマス飾り作り


平成27年11月28日(土)、岡崎市ホタル学校で
「自然素材でクリスマス飾り作り」
イベントを開催しました。


街はクリスマスムード一色のこのシーズン、自然素材を使ってオリジナルの
クリスマス飾りを作ってしまおう☆というこの企画は今年で4年目となる
人気イベントです。講師はおなじみの「自然・環境学習実践隊」
皆さんにお越しいただきました。


まずはリースの枠を選びます。きれいに編み込まれたものや自然味あふれる
ものまで何種類かあり、これだけで選ぶのにも迷ってしまいますね。


この日はカラフルなリボンやサンタの人形、松ぼっくりやドングリなど飾りに使う
アイテムが何十種類も用意されていました。まずはどんなものが
用意されているのか眺めて、イメージを膨らませます。


そしてホタル学校の近くで自然の材料を集めます。夏には草が生い茂っていた場所もすっかり
冬の風景になりましたが、木の枝やじゅず玉など使えそうなものを拾うことができました。


さぁ戻ってきたらいよいよ制作に入ります!集めてきた素材や用意された飾りを
選びながら、自分だけのクリスマス飾りに仕上げていきます。
といっても飾りは好きなだけ使えるわけではありません。


なぜならあらかじめ参加者ごとに用意されたこの金券を使って飾りを買い物していく
仕組みになっているからです。限られた予算の中でどうセンスよく仕上げていくか?
大人も子どもも真剣です!


選んだ飾りをホットボンドや針金でリースの枠につけていきます。
「ここにはもう一つ飾りがほしいなぁ」
「また買い物に行ってくる!」
飾りのバランスや色づかいを考えながら皆さんじっくり作業を進めていきました。


さらに希望者にはミニクリスマスツリー作りも行いました。
綿で雪を乗せたり飾りを枝にぶら下げたり・・・
素敵なオリジナルツリーが出来あがりました。

制作に没頭すること約2時間、個性あふれる様々なクリスマス飾りが
出来あがりました!出来あがった作品のうち一部を紹介します。


こちらはカラフルなリボンや花の飾りつけを使い、華やかなリースが出来あがりました。


(左)さらに小さい松ぼっくりをうまく活かして手のひらサイズのクリスマスツリーも
作ってしまいました。とても可愛らしいですね!

(右)こちらはお父さんのアイデア品!外で拾ってきた枝の上に雪や家を置いて
飾りを作りました。家の煙突からは煙も出ている芸の細かさ。
まるで冬の物語の一場面のようです。


こちらはお母さんと姉妹で3つのリースと2つのツリーを作りました。
お母さんとお姉ちゃんは松ぼっくりを中心に使い、妹さんはリボンを上手に
生かしました。家族の中でも作風に違いが出るのが面白いですね。


こちらはたくさんの人形やリボンを付けたとっても豪華なリースです!
あれ、ちょっと他の人より飾り付けが多いような・・・?
実は金券をお父さんお母さんに分けてもらったそうです。良かったね!


こちらはおじいちゃんと一緒に作りました。ピンクのリボンがアクセントに
なっており、さらに小さなリボンの飾りが周りにつけられています。
見ていて楽しい気持ちになるリースですね。


こちらのクリスマスツリーも力作です。頂上の星飾りと金色の大きなリボンが
アクセントになっており、短時間で作ったとは思えない見事な出来栄えです。


そして最後は一番の大作、木の枝を使った大きな飾りです。
三脚状にしてひもで固定してあるため結構しっかりしています。
お庭に飾るそうで、家を訪れた方もきっとびっくりするでしょうね!

今回もセンスの光る素敵な飾りつけが出来あがりました。
お金を払えばツリーもリースも簡単に手に入る世の中ですが、こうして手間暇かけて
作ることでクリスマスのかけがえのない思い出が一つできたのではないかと思います。

今年も残すところあと1か月、家族で楽しく作った飾りを眺めながら素敵な
クリスマスをお迎えください。ご参加くださった皆様、ありがとうございました!


--------------------------------------------
撮影日  平成27年11月28日(土)
撮影場所 ホタル学校(鳥川町)
投稿者  からさわ


ふたば 自然との共生を「ホタル」を通して考えましょう! ふたば
HP:http://www.morinoeki.jp/hotaru_gakkou/index.html  


Posted by 岡崎市環境部環境政策課 at 20:03鳥川ホタルの里(ホタル学校)

2015年12月03日

第3回「環境学習活動コーディネート実践講座」を開催!


平成27年11月15日(日)、おかざき自然体験の森で第3回(最終回)
環境学習活動コーディネート実践講座を開催しました。
明け方まで雨が降っていたので野外活動ができるか心配していましたが、
徐々に回復するという天気予報の通り、雲の切れ間から
青空も見えてきて安心しました。


9時15分、皆さんが集まったところで講座の始まりです。
最終回のこの日は、前段で2つのアクティビティを体験した後、
「ピア・ティーチング」として、「ネイチャーゲーム」の
アクティビティを組み合わせたプログラムの企画と実践をいます。


体験①「ハンプティ・ダンプティ」

自分で選んだ自然(動植物の写真)が壊れてしまう要因について考え、
壊れた自然を復元する模擬体験をすることで、人間と自然との
関係について考えます。

皆さんは、どんな自然や生き物が好きでしょうか? 植物や生き物、
自然の景色などの写真を用意しましたので、まず、皆さんに
その中から気に入ったものを選んでもらいます。


写真を選んだところで、まず、グループ内でその写真を選んだ理由や
その自然(生き物)への想いなどを話し合ってもらいます。
皆さんに選んでもらった写真は、どれも自然に関するものです。
では、その自然や動植物の生息環境が壊れてしまうとしたら、
どんなことが要因として考えられるのか話し合ってもらいます。


「では、自分が選んだ自然や生き物の生息環境が壊れたら、皆さんは
どうしますか?」という問いかけに、「元通りにする!」という答えが
返ってきました。そうですね、やはり自然が壊れてしまったなら
元通りにしたいと思いますよね。

写真を裏返すと「図形」が付いています。そう!これはパズルに
なっています。まず、図形の外側を切り取ったら、線に沿って
写真をバラバラにしていきます。

写真を切っていくということは、その自然を壊すということを意味します。
これまでの体験からもわかるように、自然が壊れる要因で
最も関係しているのは「人間」の活動です。


それぞれ好きな写真(自然)を選んだはずなのに、皆さん結構
苦労しており、時間となっても何人かは完成させることが
できませんでした。たとえパズルが完成(自然の復元)しても、
それは完全に元通りになっているわけではなく
当然つぎはぎだらけです。

一度壊れてしまった自然は、もう元通りにはなりません。
自然やある生き物の保護を考える場合には、まず、その自然や
生き物の生態・生息環境についてしっかり理解していなければ
適切な対応はできません。場合によっては、よかれと思って
起こした行動が、さらに悪い影響を与えてしまうこともあります。
環境の変化は、私たちより先に身近な自然や生き物たちに影響が
現れます
が、常に目の前の自然を意識していなければ、
そんなことに気づくこともないかもしれません。


体験②「森の美術館」

自然の中にいると、その中の景色や場所、動植物などが1枚の絵
のように美しく輝いている場面に出会うことがあります。
そこに額縁をそっと置くだけでたちまちギャラリーとなります。
でき上がった作品を全員で鑑賞して、自然の美しさを分かち合います。


秋の深まりを感じる森、ただ何気なく眺めても美しさを感じることが
できます。そんな自然の中で見つけたものに額縁を添えるだけで、
一つの芸術作品が生まれます。今からは、皆さんに芸術家になった
つもりで、自然の中から何か気に入ったものや場所を見つけ、
額縁を添えて作品を生み出してもらいます。


こちらの作品のタイトルは「文明」です。木の枝先が幾つにも別れ、
まるで人間の進化の過程で発生した文明のように感じるとのことで、
皆さん、額を覗き込んでは「なるほど!」とうなずいていました。


こちらの作品は「雫」です。真っ赤に色づいた「ガマズミ」の実、
それだけでも一つの作品になりますが、その実をよく見てみると
実の下に雫があり、自然の営みを感じました。

他の皆さんも、素敵な作品ができ上がったようです。
何気なく見ていると気づかないことも、じっくり眺めてみると
おもしろいものや美しい場面、不思議なことなどを見つけたり、
気がついたりし、思わぬ発見や出会いがあったりします。
皆さんの作品からもそんなことがよくわかりますね。

体験活動はこれで終了。室内に戻ってピア・ティーチングに移ります。


体験③
「環境教育プログラムアクティビティの実践を考えよう」


指定された環境教育プログラムのアクティビティの実践に向け、
それぞれが考えてきた内容をグループで紹介し合い、
展開について話し合います。

ピア・ティーチングは、4種類のアクティビティの内の一つを実践して
もらいますが、どのグループがどのアクティビティを担当するかは
後程決めます。まずは、グループでそれぞれが各アクティビティを
どのように考えてきたのか紹介し合ってもらいます。


それぞれが考えてきた内容を紹介し合いながら、どのグループも
活発に意見交換していました。一つ一つのアクティビティについて、
導入から展開、ふり返りまでどのように進めるのか、
グループとしての考えをまとめていきましょう。


ここからは、グループで担当するアクティビティについて話し合い、
講師・スタッフからアドバイスを受けながら、実践内容や
役割分担を決め、使用する資材などの準備も進めていきましょう。
これまでの体験とは違い、皆さんの顔つきは真剣さが増しています。

時間となったところで、どのアクティビティを担当するのか決めます。
各グループの代表者に出てもらい、じゃんけんで勝った人から
アクティビティ名が書かれたカードを選びます。
カードは裏返しのまま持ち帰り、合図に合わせて一斉に表にすると
歓声とも悲鳴ともとれる声が上がりました。


宿題ということもあってか、皆さんシートにはぎっしりと
書き込んであり、意気込みの高さがうかがえました。
ここからはお昼休憩の時間も含めて各グループで打合せや準備を
進めていきます。賑やかな雰囲気の中にも緊張が高まります!


体験④「森の色合わせ」

シートに示された色と同じ色の落ち葉を探し出します。自然の中は
様々な色や形が満ち溢れています。視覚と触覚を働かせて自然と
ふれ合い、自然の美しさや不思議さへの気づきを促します。

皆さん、ピア・ティーチングを前にして少し緊張した面持ちですね。
そこで、もう一つアクティビティ体験をしてもらいました。


午前中では、目の前の自然を使って作品を考える「森の美術館」を
体験しました。もう一度周りを見渡してみましょう。
第2回までと比べ、森の木々も彩りを増しており、足元にも落ち葉が
たくさん落ちています。その落ち葉の色は黄色や赤、茶色など様々です。

「森の色合わせ」(同じ色の落ち葉を見つけよう)と書かれたシートを
配りました。シートには8種類の色が印刷されており、色の横には
両面テープが付いています。この活動は、制限時間内にシートに
示された色に近い色の落ち葉を見つけ、横に貼り付けていきます。


同じ種類の葉でも、大きさや色が違っており、全く同じということは
ありません。そんなことも自然の不思議なところであり、美しい姿や
季節感を得ることは、私たちへの自然からの恩恵であると
言えるのではないでしょうか。


体験⑤「ピア・ティーチング」
グループごとに担当が決まったアクティビティを他の人たちに実践していきます。

いよいよピア・ティーチングの時間となりました。各グループに
与えられた時間は20分です。この時間内で一つのアクティビティを
実践して、ふり返りまで行うようにしなければなりません。


(1)「動物ヒントリレー」

生き物のヒントが書かれたカードをもとに、グループでその生き物を
推理します。断片的な生き物のヒントから、その生き物が何であるかを
想像することで、その生き物の特徴や生態を知らず知らずのうちに
学ぶことができます。


生き物は3種類、それぞれの生き物に関するヒントが4つ
ずつあり、カード1枚に一つのヒントが書かれていること、
3つのチームに分かれ、まず、カードを取りに行く順番を決め、
最初の人がカードを持ち帰り、そのカードに書かれているヒントを
チームみんなで見て、その生き物が何か考える。

2番目の人はカードを返しに行き、違うカードを持ち帰る。
これを繰り返しして3種類の生き物全部がわかったところで
リーダーに報告する。予期せぬ!?カードもあること、
走ってカードを取りに行くので、転んだりぶつかったり
しないように注意することが説明されました。


取って来たカードをみんなで覗き込み、書かれているヒントから
その生き物を想像します。何回かすると「なんだ~!ハズレだ~!」、
「また同じカードだ~!」といった声が上がりました。

少しカードの数が多いと思ったら「ハズレ」カードがあって、
予期しないカードはこれだったんですね。

活動中では、カードをシャッフルしたり、ハズレカードを引いて来る
ことが多くなかなか正解が出なかったため、途中でハズレカードを
減らしていたりしました。正解したチームからは歓声が上がり、
大いに盛り上がっていました。

活動が終わり、ふり返りでは身近には色んな生き物がいて、
それぞれ異なった特徴があることがわかったか問いかけ、
生き物の写真を見せながら登場した生き物の説明をしていました。
そして「ここで紹介したもの以外にもたくさんの生き物がいるので、
その生き物の特徴や生息環境について調べてもらいたい。」
というようなことを話して活動を締めくくりました。


(2)「食物連鎖」

生き物の「食う」、「食われる」の関係を糸でつなぎながら、
自然界の生き物のつながりを体験します。自然界にはたくさんの
生き物たちが暮らしていますが、それらはお互いに重要な
結びつきを持っています。網の目のように動物や植物が絡み合っている
様子、一つの生き物が他の生き物に影響を与える様子などが、
この活動で理解することができます。

「動物ヒントリレーでは、ある生き物の特徴について考えました。
その中で登場した生き物たちは、自然の中で生きていくために
食べ物が必要であり、その食べ物も自然の中から探し出さなければ
なりません。たとえば、カワセミは魚をエサとし、魚はまた
違ったものをエサとしています。このように、自然の中で暮らす
生き物は、お互いに重要な結びつきを持っています。今からは、
そんな生き物同士のつながりについて体験してもらいます。」
という話しから始まりました。


「自然界では、常に、食う・食われるという営みがあります。
ここは草原だとすると、どんな生き物がいるでしょうか?」
という問いかけに、「バッタ」という答えが返ってきました。
「では、バッタを食べる生き物は?」・・・「カマキリ」と
声が上がりました。「バッタ」と「カマキリ」は、「食う」、「食われる」
という関係にあるということで、バッタと答えた人に
バッタと書かれたカードを付け、毛糸の端をもってもらい、
そこから毛糸を伸ばしてカマキリと答えた人に毛糸を持ってもらい、
カマキリと書かれたカードを付けます。

こうして、一人一つは生き物を答えてもらうように展開して、
全員が何らかの生き物となり、食う・食われるの関係でつながりました。


みんながつながったところで、「災害が起こったら影響を受ける
と思う生き物の人は、毛糸を引っ張ってください。」
と問いかけると、ほとんどの人(生き物)の毛糸が引っ張られ、
「自然界では、ある生き物が増えたり減ったりすると、たくさんの
生き物に影響を与えることがわかったと思います。」、「生態系の
バランスが崩れると、生きていくことができない生き物も
出てくるかもしれません。」という話しで理解を促しました。


(3)「フィールド・パターン」

自然界にある色々な形や模様を探します。小さなものから大きな
ものまで、自然界は色々な形や模様から成り立っています。
一見、乱雑に見える自然の中から、いくつかの図形を手掛かりに、
それに類似した形を探し出すことで、自然界から発せられる
視覚的情報に気づくことができます。

「意識して自然を見てみると、そこには色んな形がたくさん
あることに気づきます。今からは、皆さんに自然に目を向け、
シートに示された形を自然の中から見つけ出してもらいます。」という
説明とともに、色んな図形や模様が描かれたシートが配られました。


活動範囲と時間を伝え、合図に合わせて活動のスタートです。
森を遠くから眺めるグループ、地面を見ているグループもあります。
それぞれ思い思いの場所でシートに示された図形や模様を探します。


見つけた形はどんなものだったのか、何人かに発表してもらい、
タンポポの蕾は真上から見ると、ガクの部分が広がっていて
太陽を表した形に見えるということなども交えて、色んなものを
角度や位置を変えて見ることで、同じものでも違った形に見える
ことを再確認してもらっていました。


皆さんは、自然の中には色んな色だけでなく、色んな形や模様が
隠れていて、とても面白く不思議なことに気づき、さらに自然への
興味が高まったことと思います。


(4)「フォールドポエム」

少し仕掛けのある詩作りをグループで行い、これまでの体験を
分かち合います。いよいよ最後のグループです。

「ここまでは、体を使って生き物のことを考えたり、身近な自然に
目を向けてきました。その体験を思い出しながら、もう一度自然を
見渡してもらい、自分の中で感じたことを詩にしてもらいます。」
という言葉から始まりました。

「詩を作ってもらいますが、一人ではなくグループ全員で作り上げます。
それも少し仕掛けのある詩作りに挑戦してもらいます。
『フォールドポエム』と書かれたシートがありますが、フォールド
という言葉は「折り畳む」といった意味があります。」と
活動内容の説明が続きます。


グループ内で順番を決め、最初の人が自然に対する気持ちなどを
書き込みます。続いて、2番目の人が最初の人の書いた言葉を見て、
それにつながるように自分の気持ちなどを書き、最初の人の枠を
見えないように裏に折り返します。

3番目の人は2番目の人の言葉を見て、それにつながる言葉を書き、
2番目の人の枠を見えないようにします。このように後から書く人は
直前の人の言葉しか分からないようにして、最後の人まで続けて
完成となります。


この詩作りは、最初の言葉でその続きが大きく左右されます。
前の人の言葉を見て、自然への思い、気持ちなど、深く考えずに
自分が感じたままに表現してもらえば素敵な詩ができ上がるはずです。

前の人が考えた言葉を見て、改めて周りの自然を見渡す人、
目を閉じて少し考え込む人もあります。しばらく静寂な時間が
過ぎていきました。

※以下2つの作品をご紹介!

「色んな色、形が自然にはたくさんある。
丸、三角、四角など、色んな植物、
生き物たち、自然界には様々な生き物たちが共存している。
私もあなたも友だちもみんな、みんな地球の仲間、
生かされているのだ、人間よ」



「キレイな景色、紅葉などの色がキレイ。まるで着物のような色!
森の染物だ!美しい赤黄緑の色あい。季節のうつり変わり、
存在する動植物の変化、秋のささやきが聞こえてくる。
ささやきがずっと続くよう、自然を守ろう!」


自然と生き物、そして私たちの暮らしが共生するということが、
どの作品からも伝わってきて、体験の締めくくりとして
とても良いできだったと思います。これでピア・ティーチングは
終了です。部屋に戻って最後の活動に移ります。


体験⑥「活動ふり返り・まとめ」

これまでの活動をふり返り、活動全体の総まとめをします。
このピア・ティーチングや、講座全体を通して感じたことなどを
紹介してもらいました。


ピア・ティーチングでは、「やはり実践ということで、とても緊張した。」、
「参加者への質問の仕方を工夫する必要があると感じた。」、
「状況に合わせて、臨機応変に対応することが重要だと思った。」、
「子どもに伝えるには、言葉や説明など噛み砕く必要があると思った。」、
「上手く実践できるか不安だったが、やっていくうちに少しずつ
進め方がわかるようになった。」、「担当したアクティビティの説明が、
想像以上に難しかった。」、「ルール説明などシナリオがあると安心だが、
シナリオを作ることも難しいと思った。」といった感想がありました。


続いて活動全体をふり返り、感じたことなどを紹介してもらいました。

活動全体のふり返りでは、「各アクティビティや講座全体の内容など、
私生活や仕事にも活かせることができると思った。」、
「このような環境教育プログラムの存在を初めて知って、
実際に体験したことはとても有意義だった。」、
「個人ではなく、グループワークなど仲間と一緒に活動することが
大切であり、必要だと感じた。」、「子供たちに環境教育が必要なことを
改めて感じた。」、「企画力の重要性が理解できた。」など、この講座が
皆さんにとって有意義なものだったことがうかがえる内容でした。


私たち人間は、大量の「モノ」に囲まれていながら、現状に満足する
ことなくさらに新しい「モノ」を求めて、まだ使えるものであっても
惜しげもなく捨てるという生活を繰り返してきました。

しかし、この状態を続けていれば、益々地球環境に悪影響を与えること
となります。将来の世代のためには、「大量生産」・「大量消費」・
「大量廃棄」という社会の在り方を見直さなければなりません。

そのためには、学校、家庭、企業、地域社会などにおける日常的な
活動や業務の中の様々な場面で、現在起きている環境問題への
理解を深め、環境問題の要因について考え、自らの暮らしや活動を
見直すことにつなげ、持続可能な社会に向けて、
「選択」・「行動」・「参画」できる人とならなければなりません。

そのためには、人材育成に向けた教育が必要となります。
このような教育こそが、「環境教育・環境学習」ではないでしょうか?
そして、私たち大人は自分自身が環境問題への理解を深め、
普段の行動から持続可能な社会に寄与し、その姿勢や行動から
子どもたちに正しい見本を示していかなければならないと思います。
これこそが私たち大人にとっての責務の第一ではないでしょうか?



◆修了証・記念品授与

これで講座は全て終了です。最後に、講座日程3日間のうち
2日以上に参加した方に修了証と記念品を授与しました。


これで3日間の講座は全て終了です。

忙しくもあっという間の3日間でしたが、終わってしまうことが
何となく寂しい気もします。講座内容の企画から準備、そして実施と
とても忙しくて大変でしたが、天気、そして積極的で明るい参加者の
皆さんにも恵まれ、充実した時を過ごすことができました。

この講座は、講師を務めた私にとっても貴重な経験であり、これからの
活動に必ず活きてくると思っています。改めてこの素晴らしい自然、
そして素晴らしい皆さんとの出会いに感謝したいと思います。

この体験や出会いが、皆さんにとって価値あるものとなることを
願っています。3日間、お疲れ様でした。
またいつか、どこかでお会いしましょう!

                自然・環境学習実践隊 MUSHIKUN


---------------------------------------------------
撮影日  平成27年11月15日(日)
撮影場所 おかざき自然体験の森(八ツ木町)
投稿者  やまのうち


ふたばこの森まるごと自然体験フィールドふたば
あなたも感じてみませんか『五感のワンダーランド』
HP:http://www.sizentaiken.jp/

  


Posted by 岡崎市環境部環境政策課 at 22:16おかざき自然体験の森