「水」環境について考えよう!「男川小学校」で出前講座

岡崎市環境部環境政策課

2015年09月10日 23:20


平成27年9月7日(月)にホタル学校の職員が男川(おとがわ)小学校に伺い、
5年1組で身近な川の環境について学ぶ出前講座を行いました!

男川小学校はESD(持続可能な開発のための教育)に熱心に
取り組んでおり、このクラスでは「水」をテーマに様々な側面から学びを深めています。

1学期には森と水の関係や、ろ過の仕組みについて学んだそうですが、
今回は実際に岡崎市内を流れる川について学びます。


「ホタルを見たことはあるかな?」と聞いてみると、ほとんどの子が見たことがあり、
鳥川に来たことのある子も何人かいました。しかし男川小学校の近くを流れる乙川では
あまりホタルは見られないそうです。ホタルがいる川といない川、一体何が違うのでしょうか?


さて、この日はまだ2学期が始まって1週間。夏休みにどこに行ったか聞いてみると、
動物園やキャンプ、ショッピングなどいろいろな所に遊びいったそうです。

誰でもお金と時間があればやりたいことはいくらでもあるでしょうが、
もし100億円と学校の100倍の土地があったら何がしたいかを
子どもたちに考えてもらいました。


グループごとに配った紙に、遊園地や高層マンション、動物園、プールなど、
みんな次々と作りたいものを書いていきます。でも何か忘れていませんか?
今日は川の環境について学ぶ授業でしたよね。


子どもたちが自由に開発をした土地のわきには川が流れています。
色々なものを作ったのはいいですが、その結果、川にどんなものが流れ出てしまうか
書き出してもらいました。トイレ、洗剤、動物のフンなどなど、結構ありますね。


さらに土地は8グループに分かれていましたが、つなぎ合わせていくと
実はこの川は一本の川だったのです。最初はきれいな水(青いボール)も、
下流にいくうちにたくさんの汚れが混じってきてしまいました。


下流に行く頃はとても汚れた水になってしまいました。最初から川を汚そうと思う子は
一人もいないのですが、目の前のことだけを考えていたら知らず知らずのうちに
川の環境に悪影響を与えてしまっていたのです。

これは実際の社会でも同じことが起きていないでしょうか?

※体験したアクティビティ名は「塵もつもれば」です。


それでは実際の川はどうなっているか、今回はCODパックテストという
水中の有機物の量を測定する簡易検査キットで水質検査を行いました。

検体は
◆男川小学校のそばを流れる乙川の水
◆鳥川の水(乙川の上流) 
◆湧き水(乙川の源流)
◆男川小学校のメダカ水槽の水

の4種類の水を用意しました。

A~Dまで用意したペットボトルの水を検査して、どれがどの水なのか当ててもらいます。


結果はグループごとに少し差がありましたが、Aが一番きれいで、Cが一番汚く、
BとDはその中間くらいでした。答えはAが湧き水、Bが乙川、Cがメダカ水槽、
そしてDが鳥川の水です。


乙川と鳥川であまり違いがなかったのは意外でしたが、最近は浄化槽や下水道の整備が
進んでいるので生活排水が川に与える影響は昔に比べて少なくなっています。

しかしキャンプ場などで直接汚れた水が川に流れ込んでしまうのは注意が必要です。
実際に一番きれいだった湧き水に洗剤を一滴垂らして再検査してみると、
水質はとても悪くなってしまいました。


最後に子どもたちに「良い水」はどの水かを聞いてみると、湧き水が一番良い水
だと思う子が多くいました。でも、実は湧き水ほどきれいな水でホタルが生きていくのは
難しいのです。さらに鳥川ではホタルを増やすためにわざと「野菜くず」などを
川に入れることがあると話すと、子どもたちはびっくりしていました。

その理由は?・・・これから子どもたちに考えてもらいます。

実は来週、このクラスはホタル学校に来て環境教室に参加します。
実際の鳥川の自然環境やホタル学校の資料を自分の目で見て考えて、
ホタルと川の秘密を解き明かしてください!お楽しみに☆


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撮影日  平成27年9月7日(月)
撮影場所 男川小学校(大平町)
投稿者  からさわ
撮影者  おざわ


自然との共生を「ホタル」を通して考えましょう!
HP:http://www.morinoeki.jp/hotaru_gakkou/index.html

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