豊橋市在住の杉本匤秀さんが「鳥川ホタルの里」で初となる
ゲンジボタルの卵の撮影に成功しました☆
(卵のサイズは1~2mm)
杉本さんは親子でホタル学校イベント「ホタルマスターファミリー講座」に
3年連続で参加しておられ、熱心にホタルの研究を続けておられます!
※講座の中で撮影秘話を披露する杉本さんの様子は以下のブログをご覧ください。
http://sizentaikennomori.boo-log.com/e371825.html
(第4回ホタルマスターファミリー講座/平成28年7月10日開催)
※赤丸が撮影ポイント(イヌハサ地域/大原川)
ご存じのとおり「鳥川ホタルの里」は天然のゲンジボタルが多数生息しています。
先月は市内外、また県外からもたくさんの人がホタルの光の舞を観に訪れました。
ゲンジボタルの成虫の命は
一週間から10日ほどと非常に短く、
その間に交尾を終えたメスは500~1,000個ほどの卵を産みます。
※赤丸が産卵ポイント(川沿いのブロック壁に付いた湿ったコケの中)
孵化後、幼虫がすぐに川に入って生きられるよう産卵場所は配慮されています。
また、写真のように植物が日陰を作ることでコケ(卵)が乾燥するのを
防いでくれています。
誰に教えられるでもなく、遺伝情報の中にあるホタルの素晴らしい知恵です。
※赤丸が産卵ポイント(森から流れ出る湧き水で常に湿っているコケ)
コケが卵を包み込むように産み付けられています。
また、コケの中に産むことで雨・風で卵が落下するのを防ぎます。
実はゲンジボタルの卵もボ~~とした淡い光を放ちます。
ゲンジボタルは、卵・幼虫・サナギ・成虫の全段階で発光するのです!
光って飛んでいるゲンジボタルはすぐにわかりますが、
川沿いのコケの中に産み付けられた卵を探すのは相当大変だったそうです。
(杉本さんのお話)
ゲンジボタルは30日ほどで孵化し、すぐに川に入って(厳密には「落ちて」)
エサである「カワニナ」を食べ始めます。その後、約9か月の間を川の中で過ごし
土手の土の中でサナギになり、約40日後に羽化して成虫になります。
この卵が全部成虫になることは決してありません。他の生き物のエサになったり
幼虫・サナギになったとしても天敵に襲われたり病気になったりして
死んでしまいます。
成虫発生のピーク数は約1,400匹。オス3:メス1の割合で考えると
メスの数は約350匹。このメス全てが1,000個の卵を産むと350,000個。
ここから成虫(約1,400匹)になれる確率はわずか
0.004%・・・。
自然界を生きぬくということがいかに厳しいか、この数字が物語っています。
これからも、この素晴らしい自然のサイクルから色んな事を学んでいきたいと思います。
杉本さん、大変貴重なお写真をご提供いただき
本当にありがとうございました。
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撮影日 平成28年7月2日(土)
撮影場所 鳥川ホタルの里(鳥川町)
撮影者 杉本匤秀さん(豊橋市在住)
投稿者 やまのうち
自然との共生を「ホタル」を通して考えましょう!
HP:
http://www.morinoeki.jp/hotaru_gakkou/index.html