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2017年01月28日

カワニナの増殖と飼料開発のポイント

カワニナの増殖と飼料開発のポイント
平成29年1月22日(日)、ホタル学校で第6回「ホタルサポーター活動」を開催し、ゲンジボタルの幼虫のエサとなる「カワニナ」の増殖と飼料の開発についての勉強会を行いました。

カワニナの増殖と飼料開発のポイント
(イメージ)

近年、護岸工事及び下水道や浄化槽の完備によって川は大変きれいになってきました。しかし、皮肉なことに、きれいな川は栄養不足になり、生き物にとっては逆に住みにくい環境となっています。

カワニナの増殖と飼料開発のポイント
ホタルの保護・育成をするためには、まずエサとなるカワニナの増殖が課題となってきます。上の写真は、講師の古田先生が飼育しているカワニナです。たった2~3分でこれだけのカワニナが捕れるほど増殖に成功しています。

カワニナの増殖と飼料開発のポイント
(食欲旺盛なゲンジボタルの幼虫/撮影:梅村錞二氏)

では、どうやったらカワニナを増やせるのでしょう。ホタルを飛ばそうとする川に少しでもカワニナが居ればいいのですが、居ない場合は母貝を用意しなければなりません。その場合、なるべく近くに生息する貝を活用することが大切です。なぜなら、同じように見えるカワニナも地域によって特性があり、思わぬDNA汚染を引き起こす可能性があるからです。

また、貝に付着していた生物が繁殖し最悪の場合、生態系に影響することも考えられます。生き物と向き合うには細心の注意が必要です。

カワニナの増殖と飼料開発のポイント
そのうえで、写真の中ぐらいの貝を採取します。大きな貝は老齢なので稚貝を産みません。採取後に10回以上洗浄して付着生物の侵入を防ぐことを忘れずにお願いします。母貝は水温15度以上で稚貝を産みます。その時に十分な栄養があれば一匹の母貝が800匹ほどの稚貝を産むそうです。

前記のとおり自然の川は栄養不足なので、エサを与える必要があります。古田先生は、残飯に鰹節のダシガラを混ぜてEM菌で発酵させて飼料を作り、流されないように網に入れて川に投入しているそうです。カワニナはその近くに集まってきて大繁殖。というわけで、2~3分でバットいっぱいのカワニナが捕れるほどになっているのです。

注意点としては、川に生ごみを投入するので近隣住民の理解を得てからやらないと苦情の原因になりますので、よろしくお願いします。



撮影日  平成29年1月22日(日)
撮影場所 ホタル学校(鳥川町)
投稿者  からさわ


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Posted by 岡崎市環境部環境政策課 at 07:42 │鳥川ホタルの里(ホタル学校)

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