2014年11月02日
小さなともし火を守る!「ホタル生息地バスツアー」開催レポート
昭和初期、愛知県の鉄道(現在の名鉄)沿線沿いの観光スポットとして
岡崎市はズバリ「ゲンジボタル」が大変有名でした。(現在の美合学区)
ホタルを守ろうとする活動は昭和20年代に始まり、今も続いています。
また、市内のみならず、県内各地でも同様にホタルの保護活動が始まっています。
共通の想いは「あの時代のホタルの光をもう一度!」です。
ホタル学校で毎月一回「ホタルサポーター活動」が開催されています。
ホタルの生態や保護活動について学び、各地でホタルを増やしていこう!と
様々なテーマを設けて活動を続けています。
今回(平成26年10月26日(日))は「ホタル生息地バスツアー」と題して、
県内2か所を見学し、その場所の環境や取り組みなどを現地で学習します。
講師はお馴染み「古田忠久」先生です。
(ホタル学校名誉校長・全国ホタル保存会顧問・生田蛍保存会会長)
実際の保護活動の現場を見ながらアドバイスをしていただきます。
ホタルサポーターとして活動されている方々や、
各地のホタル保存会の方々、一般参加の方々合わせて
21名が参加され、朝9時過ぎに公用バスで市役所を出発しました。
最初の目的地は刈谷市内で「ヘイケボタル」の増殖に取り組んでおられる
「刈谷衣浦ライオンズクラブ」の皆さんが管理するビオトープにお邪魔しました。
★ホームページ
http://kinuuralc11.web.fc2.com/
以前は田んぼも多くてヘイケボタルはたくさん生息していたとのことですが、
宅地化が進み、ほとんどいなくなってしまいました。
そこでクラブの皆さんはビオトープをつくり、井戸水を引きあげ、
人工の光を少しでも遮断できるよう一部をテント化するなどし、整備を続けておられます。
※手作りの看板 「おねがいごと『この場所でホタルを飼育しています』」
今年は比較的たくさんの光の舞が見られたとのことで、
地域の方々も楽しみにされているようですが、
やはり生き物ですので人の思うようにはなかなかいかず、
エサの補給や水質の安定管理など課題は多いとのことでした。
古田先生のアドバイスとしては、あまり水をきれいにし過ぎなくてもよく、
かえって色んな生き物が棲めるような多様な空間作りをして、
ビオトープ周辺に葉が落ちる樹木やホタルが休める常緑の木などを植えることなど、
ヘイケボタルが好む環境づくりについて教えていただきました。
その後は、伊勢湾岸自動車道から名古屋高速を経由し
稲沢市の「祖父江町」へ向かいます。
午後1時30分、「イチョウ」で大変有名な祖父江町に到着しました。
こちらではNPO法人「祖父江のホタルを守る会」の皆さんによる
ヘイケボタルの保護活動について学習をさせていただきました。
※写真は理事長の山内氏
★ホームページ
http://www.sobuenohotaru.or.jp/
この日は休日にも関わらず支所の会議室を開放していただき、
まずはスライドで活動全般について詳しくお話を聴かせていただきました。
祖父江町は昔から稲作が盛んで、ヘイケボタルもたくさん生息していましたが、
水田環境の変化とともにヘイケボタルの数も激減してしまったとのこと。
(グラフの赤い線がその状況を表しています)
そして、何とか現代農法でも「ヘイケボタル」を始めとした多様な生き物と共存できる
手法の確立を目指しながら管理されている田んぼを、今回実際に見せていただきました。
現地にはしっかりとした会の看板が設置されていました。
田んぼの地主(三名)の方には趣旨をご理解いただき、
貸していただいているとのことです。
ここで重要なのが写真中央の何気ない「水路」です。
(実は全く何気なくないもの!)
田んぼの中はすでに水が抜かれ、稲刈りが間近ですが、
水を抜く時に全ての生き物が流されてしまわないように
田んぼの脇に作られた水路に残すことができるよう配慮してあり、
その水路には年中水があるので、ヘイケボタルなどの水生生物が
いつまでも生きられるようにしてありました。(生物が行き来できる)
また、水田用の大きな用水路には、増水時に色々な生き物が
登って来て田んぼに入れるよう工夫も施されていました。
「ホタルも大事。でも農業も大事。切り離して考えてはどちらかがダメになる。」
自然との共生について深く考えさせられるひと時でした。
帰り掛けにはバスの中からたくさんの「イチョウ」を見学させていただき、
間もなく始まる「そぶえイチョウ黄葉まつり」についてもご紹介くださいました。
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★そぶえイチョウ黄葉まつり情報
http://home.owari.ne.jp/~sobuetyo/maturi.html
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こうして多くの方々のご協力により無事ツアーは終了し、
岡崎に帰ってくることができました。
刈谷衣浦ライオンズクラブの皆様、祖父江のホタルを守る会の皆様、
貴重なお時間を頂きまして本当にありがとうございました。
これを機に引き続き交流をさせていただければ幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。
参加者の皆様、今後ともぜひ「ホタルサポーター活動」に
ご協力を賜りますようよろしくお願いいたします。
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撮影日 平成26年10月26日(日)
撮影場所 ホタル学校(鳥川町)
投稿者 やまのうち
自然との共生を「ホタル」を通して考えましょう!
HP:http://www.morinoeki.jp/hotaru_gakkou/index.html
岡崎市はズバリ「ゲンジボタル」が大変有名でした。(現在の美合学区)
ホタルを守ろうとする活動は昭和20年代に始まり、今も続いています。
また、市内のみならず、県内各地でも同様にホタルの保護活動が始まっています。
共通の想いは「あの時代のホタルの光をもう一度!」です。
ホタル学校で毎月一回「ホタルサポーター活動」が開催されています。
ホタルの生態や保護活動について学び、各地でホタルを増やしていこう!と
様々なテーマを設けて活動を続けています。
今回(平成26年10月26日(日))は「ホタル生息地バスツアー」と題して、
県内2か所を見学し、その場所の環境や取り組みなどを現地で学習します。
講師はお馴染み「古田忠久」先生です。
(ホタル学校名誉校長・全国ホタル保存会顧問・生田蛍保存会会長)
実際の保護活動の現場を見ながらアドバイスをしていただきます。
ホタルサポーターとして活動されている方々や、
各地のホタル保存会の方々、一般参加の方々合わせて
21名が参加され、朝9時過ぎに公用バスで市役所を出発しました。
最初の目的地は刈谷市内で「ヘイケボタル」の増殖に取り組んでおられる
「刈谷衣浦ライオンズクラブ」の皆さんが管理するビオトープにお邪魔しました。
★ホームページ
http://kinuuralc11.web.fc2.com/
以前は田んぼも多くてヘイケボタルはたくさん生息していたとのことですが、
宅地化が進み、ほとんどいなくなってしまいました。
そこでクラブの皆さんはビオトープをつくり、井戸水を引きあげ、
人工の光を少しでも遮断できるよう一部をテント化するなどし、整備を続けておられます。
※手作りの看板 「おねがいごと『この場所でホタルを飼育しています』」
今年は比較的たくさんの光の舞が見られたとのことで、
地域の方々も楽しみにされているようですが、
やはり生き物ですので人の思うようにはなかなかいかず、
エサの補給や水質の安定管理など課題は多いとのことでした。
古田先生のアドバイスとしては、あまり水をきれいにし過ぎなくてもよく、
かえって色んな生き物が棲めるような多様な空間作りをして、
ビオトープ周辺に葉が落ちる樹木やホタルが休める常緑の木などを植えることなど、
ヘイケボタルが好む環境づくりについて教えていただきました。
その後は、伊勢湾岸自動車道から名古屋高速を経由し
稲沢市の「祖父江町」へ向かいます。
午後1時30分、「イチョウ」で大変有名な祖父江町に到着しました。
こちらではNPO法人「祖父江のホタルを守る会」の皆さんによる
ヘイケボタルの保護活動について学習をさせていただきました。
※写真は理事長の山内氏
★ホームページ
http://www.sobuenohotaru.or.jp/
この日は休日にも関わらず支所の会議室を開放していただき、
まずはスライドで活動全般について詳しくお話を聴かせていただきました。
祖父江町は昔から稲作が盛んで、ヘイケボタルもたくさん生息していましたが、
水田環境の変化とともにヘイケボタルの数も激減してしまったとのこと。
(グラフの赤い線がその状況を表しています)
そして、何とか現代農法でも「ヘイケボタル」を始めとした多様な生き物と共存できる
手法の確立を目指しながら管理されている田んぼを、今回実際に見せていただきました。
現地にはしっかりとした会の看板が設置されていました。
田んぼの地主(三名)の方には趣旨をご理解いただき、
貸していただいているとのことです。
ここで重要なのが写真中央の何気ない「水路」です。
(実は全く何気なくないもの!)
田んぼの中はすでに水が抜かれ、稲刈りが間近ですが、
水を抜く時に全ての生き物が流されてしまわないように
田んぼの脇に作られた水路に残すことができるよう配慮してあり、
その水路には年中水があるので、ヘイケボタルなどの水生生物が
いつまでも生きられるようにしてありました。(生物が行き来できる)
また、水田用の大きな用水路には、増水時に色々な生き物が
登って来て田んぼに入れるよう工夫も施されていました。
「ホタルも大事。でも農業も大事。切り離して考えてはどちらかがダメになる。」
自然との共生について深く考えさせられるひと時でした。
帰り掛けにはバスの中からたくさんの「イチョウ」を見学させていただき、
間もなく始まる「そぶえイチョウ黄葉まつり」についてもご紹介くださいました。
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★そぶえイチョウ黄葉まつり情報
http://home.owari.ne.jp/~sobuetyo/maturi.html
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こうして多くの方々のご協力により無事ツアーは終了し、
岡崎に帰ってくることができました。
刈谷衣浦ライオンズクラブの皆様、祖父江のホタルを守る会の皆様、
貴重なお時間を頂きまして本当にありがとうございました。
これを機に引き続き交流をさせていただければ幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。
参加者の皆様、今後ともぜひ「ホタルサポーター活動」に
ご協力を賜りますようよろしくお願いいたします。
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撮影日 平成26年10月26日(日)
撮影場所 ホタル学校(鳥川町)
投稿者 やまのうち
自然との共生を「ホタル」を通して考えましょう!
HP:http://www.morinoeki.jp/hotaru_gakkou/index.html
Posted by 岡崎市環境部環境政策課 at 21:11
│鳥川ホタルの里(ホタル学校)